昼休みに報告

 今日は今年度初の鹿島錦教室でしたが、一言で書けば「先生ご立腹」。とどのつまりいつものような感じです。まあ、ひっきりなしに激怒されていたわけでは決してなく、最初の方にちょっとお小言を頂戴したくらい。かいつまんで説明すると「時間は守りなさい」とのことでした。

 まず嬉しい報せを一つ。久しぶりに新規会員の方がお見えでした。県内の方とはいえ、遠方なので、通うのも大変だと思いますが、是非私など一足飛びに追い越してよい織り手になってくださいまし。私は後数年ほどは「縮むー」「ぼこぼこー」と、くすぶり続ける予定です。

「まだまだです」という謙遜の言葉が刃になって私の魂を切り刻み、佐賀錦のスパイ説改め、佐賀錦の刺客説が急浮上したIさんは、仕立てが済んだバッグと織布を披露されていましたが、これがまた上手に織れていて綺麗。前世は大先生なんだと思います、多分。まだご存命ですけど。

 ちなみに今年から会計は鹿島錦保存会落語部の部長(暫定)ことMさんが担当されるとのことで、一年分の会費を支払い、安堵。気になっていたんですよね。ようやく落ち着いて織ることが出来そうです。

 皆さんやはり久しぶりなので会話が弾んで、ほとんどの方が織らずに終わられました。個人的にひときわ印象深かったのは、火曜教室で多分一番背が高いIさんに見せていただいた「加賀指ぬき」の写真。綺麗。たまたま私の図案と同じものがありました。やはり自分では新しく作ったという気でいても、先に同じことを考えた人がいるんですね。致し方なし。

 もう一つ、貴重な体験をさせてもらったという想いでいっぱいなのが、以前大先生から昔話の一つとしてうかがっていたおかげで、その存在自体は知っていた、毎日新聞社が1973年――これ私が生まれた年ですね――に1,000部限定で刊行した、「手漉和紙大鑑」の完全版。何でも最近寄贈された方がいらしたとかで、図書館の方がご厚意で、教室にお持ちくださいました。古書価格で38万円くらいの貴重な本。実際にはいくらか増刷されて、1400部くらいになったそうですが、それでもやはり稀な本であるのは確か。まだ所有権の関係上、館内閲覧も出来ない状況だそうです。鹿島錦は「佐賀錦――鹿島錦保存会」として、附録という形で特別収録されています。本金の経紙は毎日新聞社が負担し、10cm四方の錦を、鹿島錦保存会の会員で織ったとのことです。今でもご存命なのは大先生一人きり。まあ、私が今年48になりますからね。50年近く前の話です。

 あれこれとあわただしい中、鹿島市役所の方もご挨拶と打診にお越しでした。2015年に国連で採択されたSDGs(エスディージーズ)がらみの案件で、鹿島錦でシンボルマークを模した、あるいはそれに準じ、シンボルカラーを使って織った錦でピンバッジが作れるか? という内容でした。他の地域の特産品でも、シンボルカラーを使ったPR製品を作り始めているとのことで、「とりあえず材料確認」ということで落ち着いています。市役所の方がお持ちだったピンバッジは、七宝――エナメル――のようでしたが、細糸を使えば、複数の段に分割する形で「17色(類似色含む)で織る」ことは可能ということで、次回材料を持って見える予定です。

SDGs(外務省サイト)
ピンバッジはこんな感じ
SDGsがテーマの西陣織のネクタイ。こういうデザインなら錦でもできそう。無理して放射状にするより錦の特質に合わせてリデザインした方がよさそう。

【事務連絡】

・3月末から開催予定の作品展、額装作品とバッグの点数が少ないそうなので、お持ちの方はぜひ出品を。

・「印鑑入れ、イヤリング、ペンダント」をお持ちの方は、祐徳博物館での販売用に、25日に持ってきてくださいとのことです。なお、ペンダントは、鎖は不可。革紐などの紐のものだそうです。