行ってまいりました、佐賀大学

 最近ADLの低下が著しいうちの美魔女こと大先生を取材した映像が上映されるということで、佐賀大学美術館まで行ってまいりました。朝、時間に余裕があったのでストラップを作っていて、気づけば出発予定時間を過ぎていて、大慌てで準備して、車に乗り込み、一路佐賀へ。使いたくなかった有明沿岸道路を走って、10時10分頃かな? 到着したのですけど、佐賀大学美術館の外来向け駐車場って、自動で発券されるわけではなく、守衛室で受け付けをして、ゲートを開けるためのチケット(無料)をもらわないといけないのですね。Googleのレビューにも同じようなことが書いてあって、どういうことだろうと不思議に思っていたので、謎が解けてすっきり。一回車の外に出ないといけないため、今の季節はいいですけど、真夏は大変かもしれない。

 駐車場に車を止めて、いざ鎌倉と美術館に向かおうとしたら、どこからか私を呼ぶ声。見当がつかずにあたりを見回して、「ここ、ここー」と声を掛けられ、振り向いて声のした方を確認したところ、保存会の方でした。Y先生と落語部長のMさんと、背の高いIDさん。今回保存会から参加したのは、大先生とA先生、それから副会長のNさんとIさん。それから私を含めた計7名――と書きたいところですが、実はマスクをかけていらした方が一人声をかけてくださって、もしかしたら佐賀にお住いのMさんだったのかも。髪型変えられました? 他は私が無知なせいで誰が誰やら把握できず、かろうじて佐賀錦の井手さんがいらしているのは確認できました。本物を見てテンションが上がりましたよ。「あ、井手さんだっ」と。ちなみに今回の実演は副会長のIさんでした。私は大先生の車いすを押す係。

 若干の機器トラブルを乗り越えて、本題の上映は無事終了。いずれYoutubeにもアップされるらしいので、確認が出来たらこちらでも紹介いたします。他の展示も学生さん主体で準備されたとのことで、整然とした中での上映でした。

 なんというか、感無量ですね。会員としても、佐賀県民としても。先生以外にも、A先生や副会長のNさんとIさんが、鹿島錦を始めたきっかけや、鹿島錦に対する想いを語られていましたが、やはり文化祭組が多いのかなあ。ちなみに私の同期のOさんも文化祭組です。私はてっきり大先生が過激な発言を連発されるせいで編集が滞ったのだとばかり邪推しておりましたけど、そうでもなかったです。きちんとよそ行きバージョンの美魔女として無難に受け答えされておいででした。他の誰より撮影当時104歳の美魔女の方が声のボリュームが高かったのはご愛敬。

 会場に展示してあったのは、学生さんたちの作品や、佐賀大学の備品の小型の台、機械織ではありましたが学生さんのお母さまの帯、井手さんが所蔵の鍋島雅子刀自によるお手本など。それと大先生がリフレインしながら何回も説明してくださった網代の能面袋・流水と畔織りの尺八袋、平茶碗を入れる袋(なんて名称?)、それと、プラチナで織った手提げ袋。お茶用なのかな?

 途中、日本画専攻の学生さんが、「道具の形に手が変形する=道具と体が一体化して職人然となる時期はどれくらいですか?」と訊かれたんですが、鹿島錦の場合、そこまで力を込めた作業をしない上、すでにある関節に沿うように道具を持つことから、道具による骨の変形まではないというのが答えです。大先生の場合は、昔、仕立ての時に刃物で指を大けがされていることと、加齢による変形。もっとも、平織りをずっとやっていたら、大ベラが当たるところにタコが出来ることがあります。それくらいかなあ。どちらかというと、骨より筋肉に対する影響の方が大きいかも。目を拾ったり、糸を持ち上げたりする作業の連続で腱鞘炎になりかけたりとか。それと、骨形成に関する疾患の有無とか、そういうのも関わるのでしょうね。

 行きも帰りもタクシーでという話でしたが、帰りはA先生に頼まれて、私が大先生とA先生をご自宅まで送りました。IDさんやMさんには、いろいろご心配もおかけしましたが、今回に限っては、私が送ることが出来て良かったかも。拝見した感じ、若干お疲れではありましたが、特に体調不良の兆候などはなかったようですので、このまま車で送っても大丈夫かなという判断をしました。車中、恒例の美魔女漫才含め、いろいろと話をうかがいましたので、私としては有意義な時間を過ごせました。

 話の中で特に気になったのは、これはどこまで書いていいのかわからないのですけれど、これまで50年以上経紙を作ってくださっていた職人さんが、九月に引退されたということ。会員に通知する時間がなかったので、A先生が本金をありったけ(三桁万円)購入されて、欲しい人にはその都度譲るつもりということでした。その職人さんの弟さんのお店もあるとのことで、しばらくは大丈夫らしいですけど、おそらく弟さんの方もご高齢でいらっしゃるでしょうから、先日私が勝手に引箔屋さんにコンタクトを取ってオリジナルの経紙を注文したのも、保存会継続のための選択肢を増やすという点に関しては、意義があったのかもしれません。

昨夜マクラメと格闘していたので疲れがたまっておりますので、今から寝ます。運転中に眠気が襲ってこなくて本当に良かった。

※ご自宅で大先生から「この方いつも運転してくださってる運転手さん?」と言われたのには脱力。どうもキャスケットとマスクのせいで、一度も私だと気づかずにいらしたようです。錦を巻いた消毒ボトルを目の前で揺らして、最後の最後にわかってくださったようで何より。

※オリジナル経紙、発送の連絡がありました。遅くとも明日には届くかな。前会計のADさんには文化祭の時に話をして、ちょっと見てみたいとのことでしたが、持っていくと先生に怒られそうで怖いよう。

※書き忘れていましたが、道具に合わせるという形ではなく、自分に道具を合わせることの方が簡単だからというのもあるかな。自分の使いやすいように削りますよ、使いづらいヘラなどは。