安値でたたき売りされていた古書その1。花の作り方の勉強になるかと思って買ってみました。マコー社刊。上梓された昭和の終わりに当時のおしゃれアイテムを精一杯こさえてみましたという感じの、令和目線で受け止めるならレトロ可愛く見える作品が目白押しです。目白に押すなと伝えてください。作品写真に添えられていた懐かしのCULTURE CLUBのカトラリー――スプーンやフォークのことやで――にも魂が震えましたが、人形系は……うーん。マクラメでもそうですけど、年齢や世代によって作る物のデザインの差異が激しくなるのは致し方ないことかと。造型用の粘土そのものも、作り方やその補助材料も進化を重ねていますので、多分今なら著者ももっとちがった作り方をされるのかな。
樹脂粘土の手引書ということで、鹿島錦よりおりがみ陶芸向きかも。コスモスってこの頃にはすでにあったんですね。花ではなくてそういう名前の粘土の方。それと、これはクレイフラワー愛好家からは怒られるかもしれませんが、カトレアとかジャーマンアイリスは、よほど気を付けないと、造形化した時に不気味の谷に陥る気がする。ビラビラが何か嫌。粘土の猫アクセはシンプルに可愛い。陶土で銅板が埋め込める程度の大きさに作って焼いて、鹿島錦を貼ったペンダントにしたらさぞ面白かろう。「図案はっきり鹿島錦どーん!!」系のアクセを好まれた大先生からは、渋い顔をされるかもしれませんが。
※カトラリー云々と書いていて、小学生の時にピオのレコード屋で父からCULTURE CLUBのレコードを買ってもらったことを思い出しました。なんか「これ買わなきゃ」って思ったんですよ。知らない人たちだったのに。テープに落として(表現が古い)結構ヘビロテしていた想い出。