認知症介護基礎研修、先ほど無事に終了いたしました。オンラインでの受講が可能――というより、現状佐賀県ではそれしか受講できない――ので、心理的負担感はなし。ただ、書いても詮無いことですが、理想主義にもほどがあるよね。まあ理想を大事にしていい職種ではありますけれど、「記録を残して検討会を開き、チームワークで対処する」とか、どこにそんな人的余裕があるんだと。他の書類もしこたまあるし、私生活をなげうちでもしない限りそもそも無理。
それと、来年から無資格の人はこの研修を受けないと介護職として認められないというのもなんなんだか。私のように研修を受けていなくても特に間違った対応をしてこなかった人間もいれば、研修をどれだけ受けても目線を合わせず居丈高に対処する人もいる。軽度知的障碍でもきちんと見守りも介助も出来る人もいる。どれだけ勉強しても独善的な人もいる。あくまでも一つの目安でしかない物を絶対的な指針にしてしまうことの危険性を認識せずに、何が福祉ですか。
それと、認知症ばかりに焦点を当てて、認知症以外の困難要因足りうるパーソナリティ障碍などが一切考慮されていないのもなんなんだか。テキストの情報が無駄とは言わないまでも、他の症状との複合的な場合など、より深刻なケースがまるでカバーされていない。最大公約数の支援でしかない。だいいち一般的な認知症の方でも、十人いれば気は十色、おそらくセオリー通りに行かない方が多いでしょうよ。家族支援に関しても、性善説の立場に立ちすぎ。支援の時間にも書類を作る余裕にも、収入にも多くの同僚にも恵まれた環境でなければ成立しえないケアは、最善ではあっても現場での継続性は見込めない。次善でも持続的な支援をした方がいいこともあるはず。
文句たらたらですが、まあ一通り勉強にはなったということで――