引っ張っているのではありません

 整えているのです――と誰にともなく独り言ちながら、両端の内側を持ってぐいいぃぃと外側に向けて負荷をかけてみる。

 結果、縮んだ部分がちょっと広がった。もしかしたらこれはこれでいいのかもしれない。多分引っ張っちゃいけない縮み方とかあるんでしょうね。あくまでも現段階において、ですが、私のは整えていい縮み方ということにしておきます。早くそんなことをせずともすいすいすーで織れるようになりたい。初心者組なのに縮まない人たちは全員、錦の悪魔に魂を売り渡したのではないかと推察。悪魔めー。

 A先生直伝の、裏側に手を入れてキャットウーマンみたいに爪先で経紙をひっかくようなやり方もあるようです。詳細は不明。