下手な姿勢矯正グッズよりいい

 各種サポーターや人間工学に基づいた椅子など、これまでにトータル十数万出して買った複数の姿勢矯正グッズより、消費税込み110円の100均の紐の方が使い勝手がいいって、一体全体どういうこと。ヒモトレ万歳。Primeデーの波に飲まれてしまってなかなか届かない公式の 馬鹿高い スピンドルを買ったことを若干後悔しつつありましたが、いよいよ到着が楽しみになってきました。値段に見合うといいな。

 結局、作業効率がどれだけ上がるかの問題よのうと、背筋ぴんしゃんで編物をしていると、つくづく思います。椅子の背にもたれての編み物は、その時は楽なんだけど、背中から肩の後ろが固定される分、腕も動きづらいし、そのせいで手首とか指とかに無駄な負担がかかりますよね。姿勢を良くして編むことで、腱鞘炎やバネ指対策にもなるかもしれない。編む前に織れは禁止。

 楽に座れるともっぱらの噂のヨギボーの類に魅力を感じないわけではありませんが、楽な姿勢が正しい姿勢とは限らないのが何とも。その時は楽でもそれが癖になると、後でいろいろ齟齬が出るはずだし、人それぞれ骨格や筋肉の付き方によって、もっとも正しい姿勢というのは変わってくるでしょうし、そういう理由で購入をためらっています。骨盤の関係で(相当数の)男性には出来ないとされる動き、実は何の苦も無く全部出来るんよ、わし。特にスポーツも柔軟運動もやってこなかったのに出来るということは、もともとの骨格ゆえだろうし、一般化できない特徴を体の内側に抱えている以上、それによる阻害の少ないフレキシブルな手法の方が――って、伝わっていますか、私の書きたいこと。

 人生でこれほど紐が届くのを心待ちにしたことはない。

※大阪市職員による部落差別発言の報道に思う。「寝た子は起こすな」と言い切る人が一定数いますが、寝ているだけの子は、たいていの場合自然に起きますよ。寝たまま差別意識が風化するなんてありえない。そこに差別をする側の低劣な喜びがある以上。ただ、あからさまに攻撃的な差別発言をする人の中には、自分も本来はその被差別コミュニティに属しているけれど、それをひた隠しにしたいがために過激に否定しているだけという人も結構いる。もちろん認知症その他で理性が理性として機能せず、歯止めがきかなくなっているという可能性も。いずれにしても差別をされる側が不快になるのは確かだし、そういう次元での酌量をして当事者に我慢を強いる必要もないかとは思いますが、多角的かつ専門的な分も必要なんやでと、そんなことを考えてみたり。でもまあ、当事者だったら一も二もなく憤慨して当然。法が赦せば差別発言を行った二人を向い合せで並ばせて、おでことおでこの間でスーパーボールを高速往復させたい。