いつもなんですよ

 すべてのスポーツ系国際大会が、いつも私に断りもせずに始まって、同様に断りもなく終わるのです。今回のパリ五輪もご多分に漏れず。せめて開会式と閉会式の前くらいはタキシード着て菓子折りくらい持って来んかいって話ですよ。わしはお土産閾値が低いので、一部であまりにもベタ過ぎて……と敬遠されがちな沖縄のちんすこうや東京ばな奈でも大喜びするよ。もちろんさが錦でもいいよ。

 何のためにとか言われたら裸足で逃げないといけないので、まあ、妄想ということで。

 それにしても、本来は選手のためだけに開催されるべき五輪が、その時々の政治家のレガシー作りに利用されるのを見るのは忍びない。それでもすべてがうまくかみ合えばいいんですが、今回の五輪は、まったく視聴していない私ですらセーヌ川の大腸菌の問題が気にならざるを得なかった。だってセーヌ川の大腸菌ですよ。ほとんどの抗菌薬に対して耐性を持っているに違いない。

 ネット記事を読む限りでは、大腸菌以外にも、ケータリングや選手村のエアコン等、ヴィーガニズムやSDGsにこだわり過ぎて一部自滅した感じに見受けられましたが、多分次のロス五輪は、今回の反省を活かすとかそういうこと以前に、とりわけ食に関しては、ザ・アメリカと言わんばかりの物量攻勢で押し切るのではないかと推察。まずもって選手からタンパク質不足を指摘されることにはならないでしょう。「気分が乗らない? 肉食え肉。メダルが獲りたい? 肉食え肉」という感じで捨てるほど作りそう。スポーツ栄養学のエキスパートもいっぱい集めそう。

 それにして前のロス五輪がつい先日開催されたような気がするのは私だけですかね。強く印象に残っているのは、柔道の山下選手とか体操のクラシアン森末さんとか。そういえばイーグルサムのアニメもやったよね。一切観ませんでしたけど。

 今思い出しましたが、もうどれくらい前になるんだろう、日本で陸上の国際大会が開催された時、とある民放(中継担当をした地方局)のアナウンサーが、翌日に出場を控えている有名選手にインタビューをして、何か地元の名物の揚げ物を勧めるのをテレビで観たことがあります。当時あまりにも失礼すぎてのけぞりました。食習慣も気候も違う異国で、母国にいる時以上に徹底的に体調管理にいそしんでいるであろうトップアスリートの出端をくじくような真似をするなと。日本人全員アホかと思われるやないかい。せめて競技後にやれ。