しーたのまはくの孔子ではなく、ウルトラソウルの浩志でもなく、遠目に眺めてもドキがムネムネするようなラブリンチョスな子牛でもなく、何を隠そう、ストレッチ編みの基本模様の一つ、「格子」ですよ。ちょうどかぎ針の方眼編みみたいな感じで整然と目が並び、そこに格子の組子細工のような空間が出来るという編み方。実は以前「この編み方なら、セーターに仕立てた後で、こぎん刺し風に毛糸を通して柄を出して遊べるのでは?」と思いついたことがありまして。しかーし、忙しさにかまけて長らく放置。機械編みを一から始めてメリヤス刺繍をするよりましかもと思いいたって、先ほど試し編みをしてみたところ、哀しいかな、ガタガタにしか編めない。辛い。もっとも編み方自体はシンプルで、ライト・レフト・インを繰り返せばいいだけらしい。けれーど、これまでピケ編みばかりの人生でしたので、巧く編み針が動かんのよ。もっとも、編み方は解りましたので、後は練習あるのみ。ライトしてインすると見せかけて編み針の向こうに糸を回した後にレフトからインするというフェイント系の編み方だってさ。昔読んだときはさっぱり意味がわからなかったけど、今ならわかります。もっと綺麗に編めるようになりたい。燃えろわしの小宇宙。令和七年にもなるのにフェイントと聖闘士を掛けてどうすると自問自答しつつあえて書いてみました。
そんなことより改めて昭和の頃のテキストを読んでみたら「(格子状に出来る空間に)コードを通してもよい」的な解説が添えてあって、なんじゃい、本家推奨かいと嘆じた次第。嗚呼。もっと早く気付けばよかった。
多分糸をたくさん通して図柄を出せば、伸び止めにもなります。とにもかくにもわしは沙綾型の柄を出したストレッチ編みのセーターを着たいんじゃ。