昨夜経紙の調整が必要になり、ボンドが固着するまでの暇つぶしに、国会図書館のデジコレさんで「長南年恵」で検索をしてみました。結局二段しか織れんかった。長南年恵はいわゆる物理霊媒として有名――とスピ界隈で言われている――女性なんですが、笑うくらい情報なかったよ。そもそも名前の読み方からして「ちょうなん」か「おさなみ」か統一されていない。もともとは「おさなみ」で、一時的に「ちょうなん」という通称名を使用していたという経緯もあるのですが、それ以前に「とこなみ」「ながなみ」と紹介している本もあって、どれがどれやら。このあたりの錯綜ぶりは、なんか我らが織之助=並木某に通じるものもあってなかなかに香ばしい。
個人送信で読めるものとログイン不要なものの中で、「長南年恵」で検索をして、一番古かった資料は、大正14年のもの。有名どころで彼女を真正面から紹介しているのは、浅野和三郎、岡田建文、それから天行居の友清歓実あたり。宣伝マンを務めていた霊界にお戻りあそばした丹波哲郎が言及する頃までにどんどん神格化されていて楽しい。そもそも元ネタは実弟を名乗る人物による証言のみで、裁判中に霊水を引き寄せて無罪になったという話も実際にはガセみたい。裁判があったのは事実らしいですが、冷水を密封した瓶の内部に引き寄せて無罪ではなく、あくまでも嫌疑不十分によるものだそうな。このあたりの経緯はこちらの記事を読んだ方が早いです。わざわざ国会図書館内を調べる意味はなかった(´Д`)
ちなみにエネルギーを物質に変換することは理論的には可能らしいですけど、とんでもなく膨大なパワーが要るらしいよ。中山きんに君が80億人いても無理っぽい。私もこの辺りは半可通ですらない上、当然孫引きひ孫引きなので信用せんように。
長南をはじめ、一部の不食を主張する人たちに関しては、話のネタとしてはロマンがあるとは思いますが、実際は
- パーソナリティ障碍やミュンヒハウゼン症候群などの可能性
- 実際には食べているけど、夢うつつの状態で真夜中に食事をして覚えていないなど、その記憶が無自覚に改ざんされている
- 他にとりえがないけど目立ちたいからとりあえず嘘ついとけという姿勢
- 億歩譲って実際に「固形の食べ物」は食べていない。こっそり点滴とか打ってそう。
など、いろいろな可能性が考えられるので、安易に信じて真似しちゃいかんわけよ。昔藤本憲幸の本を読んで、ダイエットがてら現代ヨガ系ジュース断食を試した自分にも胸倉つかんで忠告したい。
※蒟蒻問答は過去に貼り付けたような気もする。