あぐりでレースが編める問題

 問題なのか果たしてそれはと、お茶を濁すような感じでご紹介。例によって例のごとくデジタルコレクションで発見。

遠藤美代子 著『手芸のテクニック』,文化服装学院出版局,1953. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2462195 (参照 2025-02-05) より

 どちらかというと、こちらの方がより正しい使い方かもしれない。その気になればハンモックも編めそう。睡眠負債を返しきったらその気になれるかもしれない。しっかり寝ないと。

 ちなみに、「くみひも」のページには鹿島錦保存会で教えてもらえる(もっとも今でもやってんのは多分私くらい)な鎖結びの結び方が図解されていました。でも最後の処理の部分が書いてないですね。最後は輪の部分を通しきってきゅっと締めなきゃだめですよ。

 お手元に網針やあぐり・あばりがない方も大丈夫。天下のクロバーさんがすでに道具を製造・販売してくださっています。

※「編機」「手編機」「機械編」「器械編」などの語句で検索をすれば、そこそこ編み機の手引書が出てきます。メリヤス刺繍をやってみたいよう。

白鳥師匠も

 緊急入院だそうな。発話障碍の兆候が出たらしいので、心配。ただね、その件を伝えるニュース記事のタイトル

61歳落語家「ろれつ回らなくて」脳MRI検査→即緊急検査入院、震える字で「元気になって…」

 には物申しておきたい。白鳥師匠が画像にミミズ文字を書き込むのは、いつものことやで。

寄席芸の切り紙もあったよ

 昨日紹介した「現色図解紙工芸技法大辞典」が面白すぎてせっせとダウンロード。著作権失効前のため、一ファイルでまとめることは出来ません――どうもデータに編集ロックがかかるようで、フリーソフトでは結合もトリミングも無理でした――が、それでもまあ、オフラインで読めるだけで御の字。熨斗紙の作り方から染め紙まで、あらゆる紙工芸が網羅してあっただけでなく、故・林家正楽師匠の若かりし頃のお姿も拝見出来たで。

 原色図解紙工芸技法大事典 上巻紙工芸技法大事典 : 原色図解 上巻、それから原色図解紙工芸技法大事典 下巻紙工芸技法大事典 : 原色図解 下巻はまったく同じものです。出版年度と登録時の入力が違うだけ。読むだけでも面白いので、国会図書館に本登録済の方は是非ともごろーじろ。

養鶏の専門誌だとぅ。

こぎん刺し界隈では「三本柱の沙綾」

 というそうな。鹿島錦では「網代万字(卍)」と呼びます。多分。確証はないんだわ。違っていたらすまん。でも多分間違っていないと思います。これ以外にそう呼ぶに値する伝統図案を私は知らない。ちなみに一回解いて織りなおしたりしております。んー、ほぼ七年ぶりに織るわりには普通に織れていたりするんですけど、一色だとつまらないかなあ。でもシンプルな色の眼鏡ケースを一度銀で作ってみたいんですよねえ。母にばかり作ったものをあげていたら、父がすねやがりまして。しかも派手なものは使わないんよ、やつは。

 なお七年前にこの図案を織った時の経紙も、今のものと同じ三十五割の銀でしたよ。あの時は裏――糸上と糸下を反転させた図案で織ったんだっけ。紺とグリーンと生成りという実にメンズライクな配色でした。結構縮んで大変な想いをしましたけれど、今はまあ、人並みには織れるかな。それなりに上達はしているんだなと実感。編物のし過ぎで進まないだけで。

 そういえば、最近よく「毛糸を調達するからセーター編んで」とか言われるんですけど、一も二もなく自分で編みんさいと返したい。何が楽しくて私が他人のセーターを編まねばならぬ。あなた方に私が錦を織る時間を消費する権利はないわけですよ――と独り言ちつつ編物に逃避してみたり。私がはまっているまっすぐ編みパーツを組み合わせる方法なら、ほんのちょっと編物の心得がある人なら編めるっての。ストレッチ編み推奨とはいえ。編物のことなど数年前まで皆目わからずじまいだった50代メンズの私ですら独学で編んどるんだから、強制的に授業で習ったことがある世代の女子なら、マドモアゼルだろうがマダムだろうが自分で編まなきゃだーめー。片麻痺の人でも片手編み用の器具を使って編んでいるんですよ。両腕問題なく使える人間が甘えてちゃいけません。あんたら授業中何してたん。寝てたんかいってなもんよ。

 この件に関してはいいとこ過激派。

紙布、なのか

 東洋出版の「原色図解紙工芸技法大事 下巻」の中で、紙布の一種として鹿島錦が紹介されていました。んー、紙布でないとは言わないけど、どちらかというと貼り絵と刺しゅうの中間のような感じなんですよね。紙の上に糸を置いていくという作業を繰り返して完成するものであって、他の紙布でするように、撚って糸にするわけではないので。

 西陣織も、引き箔を使うものは緯糸が紙ということで、紙布に加えてもよさそうなものなのによう。

お茶引いた

 下河辺眼科、今日の午後は休診やないですの。せっかく出かけたのに無駄足でした。まあ、教室に所用で顔を出して総会の資料をもらえたからいいか。木曜日は、雪でなければ午前中に受診を済ませて、昼休みにまた教室に顔を出します。会費をさっさと払いたい。

水色鼠……なの……か

 今織っている網代卍の糸は、多分水色鼠。糸見本では84番かな。ちなみに鼠色のバリエーションは江戸時代に一気に増えたそうな。前にも何度か書いたはず。四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)といって、華美な色合いの着物を禁止するというお触れを幕府が出した時に、町民や商人が反発して、「いえこれ全部質素な色の筆頭である茶色と鼠色の仲間ですう」と、バリエーションを増やしまくったという話、個人的に大好き。お目こぼしがあったのは、取り締まるお上の側にも、情なり上役への反発なり、あるいは袖の下なりがあったからでしょう。

 それにしてもときがら茶ずるくない? あんさんは茶色を名乗っちゃいけねえと難癖付けたくなるくらいにはずるい。

反省をば致しました

 自律訓練法は58回終了しましたが、成功――この場合最後まで意識を保って自己暗示できることの意――する回数より寝てしまう回数の方が圧倒的に多いため、回数をカウントしたくなくなった次第。でもまあ、1,000回まで頑張るという目標はそのままに、地道に続けます。

 ハーモニカは、相変わらずDの音が一部出やがらないのがストレスになり、先ほどブチ切れました。「片づけてやるわ、こんなもん」とばかりに。壊しはせんよ。高かったから。せっかくアルト音域も買ったのによう。ようやく孔の位置にも慣れてきたのでもったいないかなという気がしないでもないですが、もう嫌。Dの音ばかり出やがらないのが本当嫌。

 ヴィオリラやライアー類も(調律が面倒なので)片づけて、今防音室内にある楽器は、壁に飾りっぱなしの横笛の類と、オカリナAC二管、それからコンサーティーナだけになりました。さっきコンサーティーナの練習をしてみたところ、結構イケそうだったので、一時はあきらめかけた今年の目標を復活。まず伴奏CD付のオカリナの楽譜を使って単音で練習し指と蛇腹使いを慣らし、その後オクターブ奏法→コードで伴奏しながらメロディを弾く練習→弾き語り・弾き歌いという風に進めてきましょうそうしましょう。「移調? そんなもん笛を持ち帰れば済むわい」と居直り、そういう咄嗟の判断とは無縁の人生を歩んできたので、そのあたりも勉強しないと。まあ誰かと一緒に練習することなんて生涯あり得ないのでいいんですけど。西洋音楽の楽譜が苦手で、つい耳コピと数字譜に逃げてしまうのも、頑張って卒業。

 編み物は、試しにネックウォーマー一体型のセーターを作ってみます。今ユニットの一枚目。鹿島錦は、鹿子に早々に飽きて網代卍を織り始めたところです。それにしてもいつ終わるんや今の銀。

 

 

SON鈴田キター

 人間国宝の鈴田先生を中心に、鹿島錦にもお詳しかったパパ鈴田、それから鈴田先生のご子息のSON鈴田と、鈴田一族は三代にわたって鍋島更紗を制作されておいで。先ほどご一家のしんがりを務めるSON鈴田の動画が明日への扉にアップロードされているのを発見。佐賀錦の源流である鹿島錦とともに、鹿島が誇る伝統的工芸品やでー。鍋島更紗の着物に鹿島錦の帯を締めたら、あなたはもう有無を言わさず名誉鹿島市民になれること請け合い。鹿島錦も若い人が始めてくれたので、いつか紹介してもらえることでしょう。30代までなら取材が来る模様だよ。

 明日への扉は、最近覗いていませんでしたが、ちのっぷすさんの別ブログで紹介されている職人さんが何人か扱われているんですよね、確か。

唇が痛い

 調子に乗ってハーモニカを吹いていたら唇が擦れてしまいました。辛い。大きい分移動の距離も大きいし。音は嫌いではないのですが、ちょっと考えないといけない。

 伏兵にしてやられてばかりの人生。今「パリの空の下」のメロディ部分を練習しているところです。メロディだけなら、オカリナや笛を使えば難なく吹けるんですが、馬鹿デカ鈍器型ハーモニカだと、いまだ孔の位置を感覚的につかめず、変な音が混ざります。