勘違いする人がたくさん

 Xで地味に話題になっている、カミラ王妃にプレゼントされた佐賀錦のバッグ。「実は私も持っています」的な投稿をいくつか見かけてほっこり。他にも混同している人が結構いる模様。かわいいやないの。でもそれは十中八九佐賀錦の手法を流用した西陣織であって、正式な意味での佐賀錦ではなかったり。本物の佐賀錦のバッグなんて、今の時代、織り手に直接注文しないと買えないよね。皇室用の佐賀錦は野村静枝さんなんかが織られているので、今回のは分類としてはいわゆる本物の佐賀錦になるはず。鹿島錦も「孫の成人式用に織るよー」という人がいるくらい。孫どころか子どもすらいない私などは、多分自分用以外に作ることはないでしょう。基本的に、佐賀錦にしても鹿島錦にしても、織るのに時間がかかりすぎて市場に供給されないため、その結果需要もないといういささか悲劇的な有様です。あとシンプルに高い。一つ数十万はします。材料費と仕立て代だけでも諭吉レンジャーが飛んでいくので、安くは出来ないはず。注文時にはお覚悟を。

 ちなみになぜ西陣で佐賀錦が織られるようになったかというと、そもそも佐賀錦や鹿島錦の材料は西陣織り由来のものだから( *´艸`) 実際同じ小麦粉でうどんを作るか素麺を作るか程度の違い。霊柩車と救急車程には違いません。まあ、ミッツ・マングローブとマッツ・ミングローブよりは違う気がする。

 佐賀市の観光担当部署がしゃしゃり出てくる件に関してはイライラすることしきり。

※ここでも野村由美って書いとったわ( ゚Д゚)

やっと30cm弱

 糸を掛けて単色で織っているにもかかわらずこのスピード。どうしたもんだか。

 70cm程度の短い経紙ですので、織れるのは後35cm程度。着色銀を織り終えたら、今度は白金砂子か銀でクマの本体部分を織らないと。当初予定していた図案ではなく、無難なものにしたいかも。

カフェインブーストが効かなかった件

 眠気覚ましとしてドラッグストアで販売されているカフェイン製剤を飲んだんですが、直後に昼寝してしまう始末。カフェイン耐性が強くなるほどには、お茶もコーヒーも摂取はしていないんですけどね。

 やはり豆から挽いて直火で淹れるエスプレッソを、大きめのマグカップになみなみ注いで飲むのが一番効くような。面倒くさいので最近はなかなか淹れておりませんが、ひところは毎日飲んでいました。

 さすがに夕方以降にカフェインを摂るのはいかがなものかということで、今夜は劇場版スタトレ(ケルヴィン・タイムラインの方)を観ながら織ることに。

※うかうかしている間にPrimevideoのParamount₊チャンネルで、ディスカバリーの5thシーズンとスピンオフのストレンジ・ニュー・ワールドが放映されていることを知る。Prime料金を払った上に、いちいち有料チャンネルに登録しないといけないのが面倒。鹿島錦を織り始めた時に海外ドラマ視聴は封印し、NCISとかCSIの各シリーズとかクリミナルマインドからは脱落しましたが、そろそろ復帰しようかな――と思ったけど、中途半端なシーズンまでしか公開されていない。何それ。

ストレッチは二十分くらいが限界

 もちろん私の忍耐力由来の上限。まあ、伸ばしすぎてもよくないらしいので、毎日就寝前にその程度出来れば御の字か。

 突然ですがここで縮み方速報です。不詳ワタクシが過去に個別調査(註・盗み見)した限りでは、縮み方にはおおまかに三種類ある模様。

①均等に縮む
②中央はほとんど影響がなく、両岸の内側だけ縮む。
③中央に向けて集まるように縮む

 ちなみに私の場合②です。①や③より、②の方が、影響を受けない範囲が広いので、布を広く取りやすい印象。

 なぜ縮むかですが、多分経紙がお年頃でカロリーを気にしているんだと思います。私もお年頃なので消費カロリーをかなり気にしているのですけど、最近咳が続いて有酸素運動がろくすっぽ出来ておりません。踏み台昇降も毎日100回位しか出来ず。無念。

織るだけじゃ駄目ですよ

 織りあげた布地を贅沢に使って、誰も持っていないようなものを仕立てて、鹿島市の文化祭と祐徳博物館で展示した後、市街地で見せびらかしながら練り歩くまでやってこそ鹿島錦ですよ。

 今日は積極的休養のため、カフェインブーストを効かせてじっくりストレッチをやります。何もない状態だとやる気がなかなか出ねえんだわ。基本ダウナー系の人生。

あんたそりゃ北極か南極だよ

 毎日新聞さんが雅子妃関連の記事として、佐賀錦を扱ってくれたらしいよ。私は検索で出てきたYahoo!ニュースで知りました。喜ばしいこととは思いつつ、一点だけ指摘したくてたまらない。

「極致」やで。

 それにしても誰が言ったんでしょう、日本手芸の極致。西暦何年何月何日何時何分何秒地球が何回回る頃と唱えつついろいろ調べたけれど、正直判然としない。言及するのは禁忌なのか。雉も鳴かずば撃たれまいってことか、もしかして。

※当時日英大博覧会に出品していたのは、大隈公の甥の妻にあたる相良好子刀自など。本によっては義姉と書かれているものもあるんですが、どれが本当なんだか。

花菱は縮むよう

 そんなことを言われたことがあるようなないような。実際、今の花菱がずらりと並んだ図案、かなり縮んでしまいました。木目込み用ですので、別段広い布が必要というわけではないのですが、平織りを入れて一度幅を整えるかどうか迷っているところ。ちなみに「流水は縮むよう」というアドバイスに関してははっきり記憶しております。鹿島錦を始めた翌年の健診の後、たまたま自分の受診にいらしていたIさんと待合室で話をしていて言われたんだわ。当時基礎織を終えて間もなく、右も左も図案の描き方もろくすっぽわからなかった私でも、やはり縮むのかと腑に落ちまくって膝をお薬手帖で叩き続けた想い出。腫れた、膝が。嘘。

 まあ私の場合初心者フレンドリーと言われる桝ですらがんがん縮むわけですけど、昔に比べたらかなりましですので、出来るだけ気にしない方向で。気にしていたら織れねえんだわ。織れねえと今度は上達もおぼつかねえんだわ。ぢっと我慢の子であります。

 それにしても、3-1の図案って本当縮みにくいよね。佐賀錦振興協議会さんなんかは、鍋島家伝来の10割の紙と紙での基礎織は一切やらず、いきなり新紛金(多分)の経紙&絹糸で浮き綾の図案を織り始めるのだとか。いいなーと脊髄反射でうらやましがった私は多分、鹿島錦保存会では味噌っ子扱いなのだと思います。なお浮き綾系の模様は後年考案されたのものも多いらしいので、必要以上に取り入れるのは鹿島錦的にはご法度。鹿子や平交じりの網代はOKらしい。ご法度関係は法に触れない範囲であれば片っ端から破ってみたいお年頃なのですが、現在大先生の喪に服す意味で自粛中。

※佐賀錦振興協議会さんの初心者講習会、結局今年はテレビで取り上げられることはなかったみたいです。もっともケーブルテレビまでは未確認。毎日空き時間に鹿島錦と佐賀錦で検索しまくっている身としては、寂しい限り。まあ、講習会自体はつつがなく終了したらしいので、その点はよきかな。関係者の皆様、お疲れさまでした。

 

縫わずに貼るだけと聞いて

 鹿島錦で作る時の問題は、間違いなく端の処理と、重ねれば重ねた分だけ増す厚みかなあ。デニム素材のリメイク本とかの情報が役に立つのではないかと推察。

野村静枝さんのじゃないすか?

 カミラ英王妃への皇后陛下からのプレゼントが佐賀錦の三つ折りバッグということで、Xでちょっとした話題になっております。トレンドに入るほどではないにしても、佐賀錦界隈でこの食いつきは珍しい。世界に広めてくださって、ありがたい限りです。

 バッグの製作元に関する投稿なども散見されますが、多分皇室御用達佐賀錦作家の野村静枝さんの製作されたものではないかな。知らんけど。

※落語協会新会長はさん喬師匠だそうです。わー。

※件のバッグ、画像で見た限りはシンプルな平織り。皇室御用達ということで華美さは抑えていらっしゃるんでしょう。とりあえずぬか喜びしている我が同胞佐賀県民には物申しておきたい。鹿児島からは遠いうちの近所で採れたとしても、サツマイモはサツマイモなのだと。