うっかり観ちまったもんで

 Youtubeでいわゆる「日本すごい系動画」をたまたま観てしまったところ、次から次に勧められるようになってしまいました。うんざり。一も二もなく日本すごいと言い張る人間って、たいがい日本人である自分に酔っているだけのような気がします。伝統的な手工芸の世界で「日本すごい」と言い張る人を、私はあいにく見たことがない。なんせ作るのに忙しいもんでよう。しかも物を作るという作業には、国や人種は関係ないということを知悉しているわけで、安易に陶酔してはいられねえんだわ。

 まあ斯界でもただの一人も酔いどれていないわけではないであろうことは想像に難くないとしても、お手盛り動画はほどほどにとくぎを刺しておきたい。他にやらなきゃいけないことがあんだろうによう。

※しばしば観ているはずの落語はほとんど薦めてくれないのも謎。

裂き編みなる言葉に第一種接近遭遇

 裂き織りの存在はずいぶん前から知っていました。反面、裂き編みを知ったのはつい最近。過去に、将来のソーイング用にと、諫早のACBでかなりの量の和布を調達しておりましたけれど、あいにく私の体は一つ。おそらく全部は使い切れない。どれも機械織りで、別段高級品でもないため、ちまちま仕分けその他の作業をする気にもなれず、さてこいつらどうすんべと思案して、まず裂き織りを思いつきました。しかーし、これは矜持といえるのか、織物は鹿島錦だけにしたいという気持ちが勝り、結局今でもそのままに。でも裂き編みなら織物ではないのでおっけー。しかも練習中のかぎ針の技法が流用できる。なんなら手慣れたピケ編みでも編める。

 それ以前にさっさと縫えって話ですかそうですか。そもそもミシンを設置している部屋は寒いもんでよう。エアコンはあるにしても、くだんの部屋は他の部屋より広い上窓もやたらとでかく、さらには昔懐かし欄間もあって熱効率が悪いので、年に一回くらいしか電源を入れないんだわ。とりあえず春を待つのこころ。

 あいにくkindleunkimitedには裂き編みの本は一冊しかなかったため、図書館で二冊借りて様子見している次第です。読んだ感じ、布を割く部分以外は、編物の本で流用できますね。

※隙間時間にはストレッチ編みでピケ編のピース(20目15段)をせっせと作っています。手持ちの毛糸はほとんどをピース化して、それをさらにとじはぎしていろんなものを作るんだ。まったく違うシリーズの糸を一緒につないで、つぎはぎ感を出したいんですよ。目指せBORO。もったいないは世界の言葉。縦横に走る巻きとじの糸は気にしない。いっそ味にしてしまえと前面に押し出す気満々。木を隠すには森の中。とじ糸を隠すならとじ糸の中。さらにはその隙間のごくごくわずかな時間にかぎ針編みを練習。課題は遅々として進みませんが、鎖編みと細編みに続き、中長編みと長編みでもモチーフを編めるようになりました。幾何学模様大量生産目指して練習あるのみ。なお裂き編みはかなり重くなるそうで、ウェアにするにしてもショート丈のベストくらいじゃあんめえか。

※鹿島錦はそもそも経紙が和紙である上、基本は綾織なので、裂き編みにも裂き織りにも使えませんし使わせません。そんなことしたら寝ている間に鼻の中にレッドブルを飲ませたカタツムリの赤ちゃんを五百匹くらい仕込む。裂き布の作り方は、裂き織りと同じでよさそう。こちらの動画を参考に。裂き織り楽しそう。でもぢっと我慢の子。

どうしようねえもんでよう

 今年78の父が使っていたPCがとうとう壊れた模様。実は以前会計から譲ってもらったおさがりノートPCで、開閉部分のヒンジが壊れてコードがむき出しになっていて、「これ一度天板綴じたらもうおしまいだよ」という状況だったのですけど、開いたまま車に乗せて持ち歩くという禁じ手を使って、父が数年使用。ただしバックアップという概念が欠如しているため、先日起動しなくなったと私のところに持ち込んだという寸法。

 そもそも物理的に壊れているし、ネットにもつながずにいた古いPCなので、よしんばボタン電池が切れていただけだたとしても、交換はせずPCリサイクルに出そうと決意。とりあえずデータを取り出さないといけなくて、分解してハードディスクを外してケーブルで私のPCに接続した――まではいいんですが、接続のピロンという合図はすれどドライブとしては認識せず。つながってはいるのに開けなかったため、仕方なく中のデータを取り出さんと復旧アプリでスキャン。まあれすきうするのはワードとエクセルの各ファイルくらいでしたが、ドキュメント名まで復旧できたのはごく一部。これから一つずつ開いて整理しないといけません。ああ。

※昨日完成したロングセーター、正しくは膝下までの長さでした。ほとんどワンピース。海賊王ではない方の。結構な重さでしたが、着てみるとそう感じない。かえって日課のプチスクワットがはかどりました。ええ負荷や。純毛はあれですね、暖かいというより寒くないという感じ。呪いのセーターの上に非公開の呪いのベストを重ねて、アームウォーマーとネックウォーマーを装着すれば、暖房を入れていなくても、上半身は全然冷えません。問題は下半身。来年までに毛糸のルームシューズなど作らねば。

ヂャンティ織りに初の歓びを見出した件

 鹿島錦を始める前にすでに試したことがあったヂャンティ織り。当時はかぎ針編みの本を買ったり、魔法の一本針を買ったり、迷走ばかりしておりました。最近また編物にはまって、かぎ針編みの練習をしているのは前に書いた通り。ヂャンティに関しては放置も同然。大きい方の織り器で一色の細織りをしていた関係で、やたらと時間がかかり、楽しくもなかったわけですけど、片づけるために、買った当時のまま保管しておいた箱に収めようとして、中に入れっぱなしだった小さな織り器をしばし眺め、これならいける? とひらめいて試したところ、劇的に楽しくなりました。しかも今回は平織りです。ヂャンティの平織りと細織りは、織り地は細織りと同じ――と直近の本では紹介されています。でも私が見た感じ、細織りの方が目が細かい。糸の掛け方も違うので、岸の部分が違います。平織りは二つのアーチが重なるように出る。このアーチの部分をつないで、バッグや洋服を作って楽しむというのが、本来のヂャンティ織り。織り終わって作品を作るまでがヂャンティですよ。毛糸は300円まで。なお平織りはプレーンに、細織りは模様織りをしたい時に使う手法だそうですが、一色でも別にええでー。

 いろいろな糸で試してみた結果、織り地の印象が均一化してくれるSeriaのオーロラウールさんが優勝。若干織りづらいですけどね。大小作ってみました。やはり小さい方が楽しい。

 

 コットンヤーンだとしっかりした武骨な感じに。

 中細ソックヤーンはスカスカ織り地。

 レース糸は言わずもがな。

 買ったばかりの頃、ちょっと織って疲れてそのまま捨て置いてを繰り返して、織りあげるまでに数カ月以上かかった並太毛糸の細織りはこんな感じ。

 クロスステッチとかこぎん刺しが出来そう。私の場合は、もっとかぎ針が上達したら、レース糸でモチーフを編んで、縫い付けて使いたい。ヂャンティはつないでプルオーバーやワンピースに仕立てることが出来ますから、そういう楽しさもありますね。自分でステッチした服を着られるなんて、クロスステッチャー冥利に尽きるのではないでしょうか。そんな言葉があるかどうかを検索してはなりませぬ。

 正直、鹿島錦と比べると、道具もチープだし、見劣りするなあと切ない想いを抱きながら時々取り出して手慰みにしていたヂャンティ織り。活路を見出して欣喜雀躍。平織りの癖のある糸の掛け方も覚えたでー。初心者でも一切縮まず同じ大きさで量産できるのも嬉しいですね。

※これまで持っていた本だけでは飽き足らず、ヂャンティ織り作品集を入手。メンズベストもあったでー。ヂャンティの平織りと細織りには伸縮性がないため、ゆったりめに作りたいところですが、小サイズで織って何枚要るんだって話。

※細織りの地に刺繍を使って織る技法もあると、ヂャンティ織り作品集の中に収録されていました。かぎ針編みと組み合わせたりも自由自在のようです。ただし上手な人限定。

※更新休止宣言とセーター完成報告の間に書いて下書きのままにしていた記事です。さすがにヂャンティまでは手が回らない。祐徳博物館のサイトによると、今年の博物館の展示は3月27日かららしいし。小物専任として、いろいろ小さき物どもを作らねば。

祝 呪いのセーター完成

 おいでませ手芸沼へということで、年末から取り組んでいた呪いのセーターが無事完成いたしました。鹿島錦や他の手芸の合間を縫って、一月前後かかったかなあ。呪いといってものろさんの毛糸じゃないよSeriaだよ。祝いたいのか呪いたいのかはっきりしろとお叱りの声をいずかたからか頂戴しそうですけれど、相反する感情が私の中であざなわれていて、不即不離なんだわ。以前書いた通り写真をさらしますので、お目がつぶれる覚悟でどうぞ。

 ああ恥ずかしい。

 Seriaで適当に買ったごしょう産業(毛糸ピエロ)のオーロラウールを、これまた適当に編んでとじはぎをして、邪道なルートで作りました。ケージとか何それ知らんしと適当に。まあストレッチ編み――ただし一番簡単と言われるピケ編み――ですから、体の線に沿ってフィットしてくれるため、別段取る必要もないんですけどね。目測程度で。反省点は多々ありますが、まずは自分をほめたい。独学で誰にも教わらず、古いストレッチ編みの本と数少ない動画だけで初歩的な編み方を覚え、小さく編んで大きくつなぐという実にファンキーな方法ながら、無事小森のおばちゃまリスペクトシルエットのセーターの完成までこぎつけたことを。わしゃ50メンズやで。

 作り目と止め編みの手前のみA針で、残りはE針で、身ごろの部分は40 目×28段のパーツを前後で36枚編んでいます。袖は同様に46目×84段を4枚。襟は46目×10段を2枚。本当は先に編んだものの端の目に糸を通しながら編みつないでいく方が断然きれいらしいのですが、とりあえずはまあこれで。輪針もあるらしいし、マクラメの技法を使って伸縮自在のコードも作れるわけですけど、多分性格的に編物だけに専念するのは無理なので、ちょこちょこ隙間時間に小さく編んでため込んでせっせととじはぎ作戦を継続します。糸始末はストレスですがとじはぎは全然苦ではなっしんぐ。一番手軽な巻きとじながら。とじはぎくらいで音を上げていては鹿島錦は到底織れんのだわ。ちなみに毛玉取りも好きやで。

 反省点は多々あります。特に猛省すべき点は、すべてを巻きとじで仕上げてしまったことと、編み上げることを優先したため、配色が適当なこと。予定より丈が長くなったのは多分ストレッチ編みで伸びるせい。編地と重力が手を組んだからで私のせいでは多分なし。膝上までを想定していたんですが、足首辺りまであります。 着てみたら膝下でした。どうしたもんだか。まさに着る毛布。市販の着る毛布など、この呪いのセーターに比べたら薄紙一枚、ティッシュもいいとこ。消え去れもこもこなくなれふわふわ。忌まわしき静電気の使徒どもめ。

 これを着て旅行に出て東大寺を詣でてもいいのですが、大仏さんが悩殺されて、あふれる煩悩で木っ端みじんに砕けでもしたらと考えると恐怖のズンドコ。「国家的損失やないかい」と鹿から頭突きされること請け合いなので、ナイト用にいたします。そもそも純毛ですので激重。ロングサイズのセーターを編むなら、細い糸でないと重いのかーと、初心者丸出しの感想を抱いているところです。次はインナー用のベストを編もうか。

 三日ほど全然織れていないので、今夜は鹿島錦メインで。私用で25日の総会には行けませんでしたが、なんと初心者教室から数年ぶりに会員副代表が選出されたとのこと。織りも人望も渉外能力も申し分のない方なので、まかせてよろし。会では数少ない標準語ユーザーやで。私は会では方言派。上の人たちは、特に役職に関しては「世代交代を―」と常々おっしゃっていますので、そういう点でも良きかな。

更新せざるを得ん

 今しがた自動翻訳を利用して日本語化された編物のサイトの記事を読んでいて噴き出した文章を、更新休止を休止してまでおすそわけ。

 本当に眉毛だそうです。うちのセーターは残り1/3程度やでー。

※ボディワークが板についてきたので、久しぶりに自己統制法を再開。まあぼちぼちと。

更新(一時)中止のお報せ

 「瞑想500回とか100年かかっても終わんねえ」とか思う以前に、まだ始まってもいなかったりして。今必要なのはマインドワークではなくボディワークじゃない? 顔はやめな。ボディにしなボディにということで、「温熱療法とストレッチ、タオル枕系自己整体を組み合わせたボディワークが日課として定着するまで&セーターが編みあがるまで更新を休む」に変更しました。異論は認めません。

 具体的には、昔買ってしばらく使った後飽きてしまい込んでいたモイストヒートパックを平ゴムで巻いてポール状にして、レンジで温めてタオル枕代わりに腰や背中、首にあてて自己整体を行いつつ、ストレッチや簡単な体操をするというもの。数十冊の健康本コレクションの中から選びに選んで組み合わせた運動やでー。

 集中力が続かなくて大きいものが編めない人(それは私)のためのユニットつぎはぎセーターは、前身ごろ&前襟が完了。今日中に後ろ身ごろに入ります。袖は一枚×2で編みたいので、最後に。イメージはぼろ布。テーマは雑。

 それでは改めて私がセーターに呪われる日まで(・ω・)ノ

※B型メンズとして一言物申しておきます。血液型占いを頭から信じている人は、斯界に関してど素人しかいないということを。西洋占星術にもマンデンとかホラリーとかネイタルとかエレクショナルとかロケーショナルとかいろいろあるじゃないですか。血液型占いなんて、「西洋占星術という漢字が読めます。つまり西洋占星術のすべてを極めたも同然です。読み方はニシヒロセンホシスベ」と声高に主張しているのと同じレベルだから。B型云々と言われるのは毎度のごとくうざい。しかもそういう連中に限って私のことをA型だと錯誤する。「絶対A型のはず」とか。私の頃は小学生の時に学校で一斉検査したわけよ。耳たぶから血を採って。A型のわけがない。なんならイワシの頭を拝んだほうがまし。ご立腹のままフェイドアウト。再開時には落ち着きますように――

骨休めならぬ肩休め

 友達から「肩がなかなか治らないのは編物の影響もあるかも」とアドバイスをもらったので、しばらく手芸も錦も休んで肩をいたわります。

 もっとも何もしないわけにはいかないため、一回3分間の瞑想を500回くらい繰り返そうかなと目標を立てました。まずは100回から。短時間で心を落ち着け、その後の作業に集中するための練習ですので、時間を伸ばしたりはせず、きっちり3分間だけということで。

 とりあえず目標の500回を終えるまでこのブログも放置。それではまた後日(・ω・)ノ

どこかで区切りをつけないといけない

 恥ずかしいくらいに鹿島錦が進みません。度重なる静電気攻撃で痛みがぶり返したこともありますが、趣味多すぎ問題も影響しています。編み物とマクラメと陶芸だけなのに多すぎるなんて大仰だと思うでしょう?

 ここではこれまでただの一行たりとて言及していない趣味が他にいくつもあるんだわ。たまに書くのはオカリナくらい。

 こつこつとY字リリアンで毛糸を超極太化したとしても、編める分を確保するには相当時間がかかるはず。まあ年に一着だけでも、着る毛布みたいなセーターとかプルオーバーが出来ればいいし、小物はストレッチ編みで編むし、ポケットとかポイントにかぎ針のモチーフを着けられればそれで満足かなとも思うのですけど、問題は果たしてY字リリアンで超極太糸風にしたものを、想定しているように編めるかどうか。これはちょっと試してみないとわからない。

 いずれにせよ、どこかで線引きをして鹿島錦に取り組まないというのは念頭に置いておりますので、そういうことで。

節約しつつ遊ぶ試み

 必要なこと以外にはお金を使わないようにしようと心を改め、家にあるものを使ってY字リリアン遊び。これは糸掛けやキンダーライアと同じシュタイナー教育の一環なのかな? ドイツの手芸だそうです。しばらくこれで試して、良さそうならきちんとした道具を買うのもありかもと思いつつ。

 上の画像のようにやる場合、洗濯ばさみはマステか何かで固定した方がいいです。それと、巻きつける糸に軽くテンションを掛けた方が綺麗なのは、編物と同じ。100均の竹の割りばしでやれば、材料代はさほどかからないので、デイのレクにもよさそう。

 なんでこういうことをしているかというと、コードニッター(回転式のリリアン編み機)で細い糸を超極太糸にして、ジャンボ針でざくざく編めるという情報を入手したから。もしかして春から夏に毛糸をコード化して、冬になる前にジャンボかぎ針でざっくり編んだら幸せになれるかもと軽く妄想。編み機からも撤退した私が、一部同じ部品を流用しているコードニッターを使いこなせるかわからないし、手作業でふんわり仕上げたいので、いろいろ試しているという状況です。ビーズを入れながらペンダントコードも編めるらしい。私の頭の半分は常におペンペンのことを考えていたりします。伸縮性のない糸だと、緩めに巻かないといけないでしょうね。

 指でふんわりと鎖結びをしてみたらどうだろうと考えて、こちらも余り糸で試してみましたが、超極太糸にはならず、単に紐になりました。編み物には向きませんが別の使い道はあるかもしれない。結構緩く結んだのに。

 Y字リリアンの方法はこちらの方の動画で勉強。いろんな方がいろんな動画を公開してくださっているので、本当助かります。専用の道具はやはり使いやすそう。初心者ということもあるのでしょうが、箸だと結構な確率で全部すっぽ抜けたりします。

 もう一つの結び方もあるらしい。くるくる回すの楽しそう。ルームニッティングの解説動画で、糸を巻く前にかぎ状になった道具を差し込んでくるっと上の糸にかぶせるという方法の解説がありましたが、それと組み合わせると高速化できそう。やっぱり一つだけでも買おうかな。さすがにこの太さで「折れました(´;ω;`)」なんてことはそうそうないような。