太良の浮立もよろしく

 ちのっぷすさんのところを覗いたら(註・日課)、「竹ん芸」の動画が紹介してありました。高所恐怖症の私は恐怖のズンドコになりながらズンドコズンドコ拝見したわけですけど、うちのお祭りは文字通り地に足がついているため、高所恐怖症の人も平気です。もっとも、鹿島錦の天敵こと、おなじみトライポフォビアの人には無理かもしれない。ちなみに下の動画、脇で笛をピーヒャラピーヒャラ吹いている中に私もおります。

 一口に浮立といっても、地域によって演目に差異がありまて、うちの場合は、かけうちと呼ばれるオーソドックスな面浮立の他に、下の動画の獅子浮立、シャクマ、子どもさんが行う三番叟とホンバヤシがあります。まずお寺で一回、神社で二回演じ、その後花打ちと呼ばれるご祝儀のお礼回り。前日には奉納もあったか。とにかく当日は朝から晩まで一日中笛吹きっぱなし。下唇が腫れること請け合い。だいたい地区ごとにカップリングされていまして、二年やったら二年休みというルーティン。まずそれぞれの地域で演じた後、太良嶽神社で順繰りに披露するという流れになります。毎年九月の第二日曜に開催されるので暑いのなんの。出来れば時期をずらしてほしい。

 私が笛袋を作りたいのは、このお祭りで使う笛のためです。子どもの頃に作ってもらった大切な卯の木の笛があるので、それを入れたい。

 かけうち組からは「踊る方も大変」とか言われそう。

 ところで、先日立てた銀で自分の図案を織ろうと考えていましたが、唐突に来年の県展に挑戦したくなりました。早く今の銀を片付けたいので、しばらく色替えなしで自分の図案を織った後、ぼかしの練習を兼ねて逃げ図案である平交じりの網代を織って終わらせます。その後あらかじめ特注の着色銀を立てていた中台さんと選手交代。カルトナージュで何か作れるよう、安定して織れる桝を二色~三色で織ることにします。ストラップ用の布のストックはあるため、本金はしばらく織りません。え? 印鑑入れ? それは禁句。それはここではノンノン。稲刈りと病院で今日の教室に行く都合がつけられず、結果間に合いませんでした。「絶対作る」と断言していたわけではなかったにしても、間に合えばあるいは出せるかなとほんわかふわふわした立ち位置でいたんですけれど、いかんせんこれまで作ったことがない。自力で作った初めてのものを他人様に差し上げるわけにもいかず、今回は辞退。参加出来なかった教室で「作らんなら作らんて最初からはっきり言えばよかとけさー」とかなじられていそうで、これまた底知れぬ恐怖が8ビートで肋骨を震わせズンドコしております。でもね、そこはほら、鹿島錦の品格的なアレがアレでアレだから(‘ω’)