祝 呪いのセーター完成

 おいでませ手芸沼へということで、年末から取り組んでいた呪いのセーターが無事完成いたしました。鹿島錦や他の手芸の合間を縫って、一月前後かかったかなあ。呪いといってものろさんの毛糸じゃないよSeriaだよ。祝いたいのか呪いたいのかはっきりしろとお叱りの声をいずかたからか頂戴しそうですけれど、相反する感情が私の中であざなわれていて、不即不離なんだわ。以前書いた通り写真をさらしますので、お目がつぶれる覚悟でどうぞ。

 ああ恥ずかしい。

 Seriaで適当に買ったごしょう産業(毛糸ピエロ)のオーロラウールを、これまた適当に編んでとじはぎをして、邪道なルートで作りました。ゲージとか何それ知らんしと適当に。まあストレッチ編み――ただし一番簡単と言われるピケ編み――ですから、体の線に沿ってフィットしてくれるため、別段取る必要もないんですけどね。目測程度で。反省点は多々ありますが、まずは自分をほめたい。独学で誰にも教わらず、古いストレッチ編みの本と数少ない動画だけで初歩的な編み方を覚え、小さく編んで大きくつなぐという実にファンキーな方法ながら、無事小森のおばちゃまリスペクトシルエットのセーターの完成までこぎつけたことを。わしゃ50メンズやで。

 作り目と止め編みの手前のみA針で、残りはE針で、身ごろの部分は40 目×28段のパーツを前後で36枚編んでいます。袖は同様に46目×84段を4枚。襟は46目×10段を2枚。本当は先に編んだものの端の目に糸を通しながら編みつないでいく方が断然きれいらしいのですが、とりあえずはまあこれで。輪針もあるらしいし、マクラメの技法を使って伸縮自在のコードも作れるわけですけど、多分性格的に編物だけに専念するのは無理なので、ちょこちょこ隙間時間に小さく編んでため込んでせっせととじはぎ作戦を継続します。糸始末はストレスですがとじはぎは全然苦ではなっしんぐ。一番手軽な巻きとじながら。とじはぎくらいで音を上げていては鹿島錦は到底織れんのだわ。ちなみに毛玉取りも好きやで。

 反省点は多々あります。特に猛省すべき点は、すべてを巻きとじで仕上げてしまったことと、編み上げることを優先したため、配色が適当なこと。予定より丈が長くなったのは多分ストレッチ編みで伸びるせい。編地と重力が手を組んだからで私のせいでは多分なし。膝上までを想定していたんですが、足首辺りまであります。 着てみたら膝下でした。どうしたもんだか。まさに着る毛布。市販の着る毛布など、この呪いのセーターに比べたら薄紙一枚、ティッシュもいいとこ。消え去れもこもこなくなれふわふわ。忌まわしき静電気の使徒どもめ。

 これを着て旅行に出て東大寺を詣でてもいいのですが、大仏さんが悩殺されて、あふれる煩悩で木っ端みじんに砕けでもしたらと考えると恐怖のズンドコ。「国家的損失やないかい」と鹿から頭突きされること請け合いなので、ナイト用にいたします。そもそも純毛ですので激重。ロングサイズのセーターを編むなら、細い糸でないと重いのかーと、初心者丸出しの感想を抱いているところです。次はインナー用のベストを編もうか。

 三日ほど全然織れていないので、今夜は鹿島錦メインで。私用で25日の総会には行けませんでしたが、なんと初心者教室から数年ぶりに会員副代表が選出されたとのこと。織りも人望も渉外能力も申し分のない方なので、まかせてよろし。会では数少ない標準語ユーザーやで。私は会では方言派。上の人たちは、特に役職に関しては「世代交代を―」と常々おっしゃっていますので、そういう点でも良きかな。