ヂャンティ織りに初の歓びを見出した件

 鹿島錦を始める前にすでに試したことがあったヂャンティ織り。当時はかぎ針編みの本を買ったり、魔法の一本針を買ったり、迷走ばかりしておりました。最近また編物にはまって、かぎ針編みの練習をしているのは前に書いた通り。ヂャンティに関しては放置も同然。大きい方の織り器で一色の細織りをしていた関係で、やたらと時間がかかり、楽しくもなかったわけですけど、片づけるために、買った当時のまま保管しておいた箱に収めようとして、中に入れっぱなしだった小さな織り器をしばし眺め、これならいける? とひらめいて試したところ、劇的に楽しくなりました。しかも今回は平織りです。ヂャンティの平織りと細織りは、織り地は細織りと同じ――と直近の本では紹介されています。でも私が見た感じ、細織りの方が目が細かい。糸の掛け方も違うので、岸の部分が違います。平織りは二つのアーチが重なるように出る。このアーチの部分をつないで、バッグや洋服を作って楽しむというのが、本来のヂャンティ織り。織り終わって作品を作るまでがヂャンティですよ。毛糸は300円まで。なお平織りはプレーンに、細織りは模様織りをしたい時に使う手法だそうですが、一色でも別にええでー。

 いろいろな糸で試してみた結果、織り地の印象が均一化してくれるSeriaのオーロラウールさんが優勝。若干織りづらいですけどね。大小作ってみました。やはり小さい方が楽しい。

 

 コットンヤーンだとしっかりした武骨な感じに。

 中細ソックヤーンはスカスカ織り地。

 レース糸は言わずもがな。

 買ったばかりの頃、ちょっと織って疲れてそのまま捨て置いてを繰り返して、織りあげるまでに数カ月以上かかった並太毛糸の細織りはこんな感じ。

 クロスステッチとかこぎん刺しが出来そう。私の場合は、もっとかぎ針が上達したら、レース糸でモチーフを編んで、縫い付けて使いたい。ヂャンティはつないでプルオーバーやワンピースに仕立てることが出来ますから、そういう楽しさもありますね。自分でステッチした服を着られるなんて、クロスステッチャー冥利に尽きるのではないでしょうか。そんな言葉があるかどうかを検索してはなりませぬ。

 正直、鹿島錦と比べると、道具もチープだし、見劣りするなあと切ない想いを抱きながら時々取り出して手慰みにしていたヂャンティ織り。活路を見出して欣喜雀躍。平織りの癖のある糸の掛け方も覚えたでー。初心者でも一切縮まず同じ大きさで量産できるのも嬉しいですね。

※これまで持っていた本だけでは飽き足らず、ヂャンティ織り作品集を入手。メンズベストもあったでー。ヂャンティの平織りと細織りには伸縮性がないため、ゆったりめに作りたいところですが、小サイズで織って何枚要るんだって話。

※細織りの地に刺繍を使って織る技法もあると、ヂャンティ織り作品集の中に収録されていました。かぎ針編みと組み合わせたりも自由自在のようです。ただし上手な人限定。

※更新休止宣言とセーター完成報告の間に書いて下書きのままにしていた記事です。さすがにヂャンティまでは手が回らない。祐徳博物館のサイトによると、今年の博物館の展示は3月27日かららしいし。小物専任として、いろいろ小さき物どもを作らねば。