七弦しかない古代ギリシャの竪琴。限られた音域で果たしてどんな曲を演奏したのだろうと、前世で過ごしたクレタ島への想いを馳せておりました(嘘)が、とんでもない偏見だったことが発覚。弦を抑える奏法で、実質数十本の弦を張っているかのような多彩な音が出せるのですね。古代ギリシャ人すごい。
投稿者: 錦さん
祐徳博物館情報
いろいろ学べることも多い
相も変わらず鹿島錦そっちのけで編み物ばかりしています。なんせ寒がりなもんでよう。今はせっせと小さなピース作り。同じ糸でしばらく編んで、飽きたら別のシリーズの糸に換えてと続けていますので、毛糸の在庫処理がはかどります。ピースをたくさん作っておけば、つないでいつでも好きなものが作れるという寸法。ピケ編みのピースなので、それこそ片手間にちょちょいのちょいで編めます。並太で編んで横8cmくらいかな。時間はさほどかからないので、ピケ編みの次に編みやすいライトインとレフトアウトのピースも練習がてら編んでおきたい。帆波とかの他の純粋ストレッチ模様も、練習すればさくさく編めるようになるんでしょうかね。
編み物を繰り返して得られた情報を鹿島錦にフィードバッグいたしますと、どうも私の性格上、ずっと一つの事に専念するのが難しいらしく、始めたばかりの頃のように、糸を掛けずに10~20cmずつ違う模様を拾って織った方が、逆にはかどるような気が。広く織って大物を作るのは、多分私の性には合わない。バッグや下げ額は他の人に任せます。金輪際目指さん。よろしく他の人。以前から考えていた、正六角形に仕立てたパーツをたくさん貼っていろいろなものをリメイクする手法も試してみたい。先日の着色銀の生地を使って、春の展示会用に紫陽花の小箱も作らないと。小さく狭く織る反面、丁寧かつ正確にが理想かな。
今の本金、もうしばらく包みボタン用に二色で織って、木目込み&錦の折り紙用にしばらく単色で織って、それから拾っていくつか試し織り兼ストラップ用生地を確保出来れば御の字。
どうでもいいですが、成人式の記念品のストラップ、昨年ほとんどすべて同じ模様で作ったら「来年からは同じ模様は多くても五個くらいが理想」とダメ出しされたんだわ(;´Д`) ちっ。対策亀会議を招集。
午前様まで編物
うっかり観ちまったもんで
Youtubeでいわゆる「日本すごい系動画」をたまたま観てしまったところ、次から次に勧められるようになってしまいました。うんざり。一も二もなく日本すごいと言い張る人間って、たいがい日本人である自分に酔っているだけのような気がします。伝統的な手工芸の世界で「日本すごい」と言い張る人を、私はあいにく見たことがない。なんせ作るのに忙しいもんでよう。しかも物を作るという作業には、国や人種は関係ないということを知悉しているわけで、安易に陶酔してはいられねえんだわ。
まあ斯界でもただの一人も酔いどれていないわけではないであろうことは想像に難くないとしても、お手盛り動画はほどほどにとくぎを刺しておきたい。他にやらなきゃいけないことがあんだろうによう。
※しばしば観ているはずの落語はほとんど薦めてくれないのも謎。
裂き編みなる言葉に第一種接近遭遇
裂き織りの存在はずいぶん前から知っていました。反面、裂き編みを知ったのはつい最近。過去に、将来のソーイング用にと、諫早のACBでかなりの量の和布を調達しておりましたけれど、あいにく私の体は一つ。おそらく全部は使い切れない。どれも機械織りで、別段高級品でもないため、ちまちま仕分けその他の作業をする気にもなれず、さてこいつらどうすんべと思案して、まず裂き織りを思いつきました。しかーし、これは矜持といえるのか、織物は鹿島錦だけにしたいという気持ちが勝り、結局今でもそのままに。でも裂き編みなら織物ではないのでおっけー。しかも練習中のかぎ針の技法が流用できる。なんなら手慣れたピケ編みでも編める。
それ以前にさっさと縫えって話ですかそうですか。そもそもミシンを設置している部屋は寒いもんでよう。エアコンはあるにしても、くだんの部屋は他の部屋より広い上窓もやたらとでかく、さらには昔懐かし欄間もあって熱効率が悪いので、年に一回くらいしか電源を入れないんだわ。とりあえず春を待つのこころ。
あいにくkindleunkimitedには裂き編みの本は一冊しかなかったため、図書館で二冊借りて様子見している次第です。読んだ感じ、布を割く部分以外は、編物の本で流用できますね。
※隙間時間にはストレッチ編みでピケ編のピース(20目15段)をせっせと作っています。手持ちの毛糸はほとんどをピース化して、それをさらにとじはぎしていろんなものを作るんだ。まったく違うシリーズの糸を一緒につないで、つぎはぎ感を出したいんですよ。目指せBORO。もったいないは世界の言葉。縦横に走る巻きとじの糸は気にしない。いっそ味にしてしまえと前面に押し出す気満々。木を隠すには森の中。とじ糸を隠すならとじ糸の中。さらにはその隙間のごくごくわずかな時間にかぎ針編みを練習。課題は遅々として進みませんが、鎖編みと細編みに続き、中長編みと長編みでもモチーフを編めるようになりました。幾何学模様大量生産目指して練習あるのみ。なお裂き編みはかなり重くなるそうで、ウェアにするにしてもショート丈のベストくらいじゃあんめえか。
※鹿島錦はそもそも経紙が和紙である上、基本は綾織なので、裂き編みにも裂き織りにも使えませんし使わせません。そんなことしたら寝ている間に鼻の中にレッドブルを飲ませたカタツムリの赤ちゃんを五百匹くらい仕込む。裂き布の作り方は、裂き織りと同じでよさそう。こちらの動画を参考に。裂き織り楽しそう。でもぢっと我慢の子。
どうしようねえもんでよう
今年78の父が使っていたPCがとうとう壊れた模様。実は以前会計から譲ってもらったおさがりノートPCで、開閉部分のヒンジが壊れてコードがむき出しになっていて、「これ一度天板綴じたらもうおしまいだよ」という状況だったのですけど、開いたまま車に乗せて持ち歩くという禁じ手を使って、父が数年使用。ただしバックアップという概念が欠如しているため、先日起動しなくなったと私のところに持ち込んだという寸法。
そもそも物理的に壊れているし、ネットにもつながずにいた古いPCなので、よしんばボタン電池が切れていただけだたとしても、交換はせずPCリサイクルに出そうと決意。とりあえずデータを取り出さないといけなくて、分解してハードディスクを外してケーブルで私のPCに接続した――まではいいんですが、接続のピロンという合図はすれどドライブとしては認識せず。つながってはいるのに開けなかったため、仕方なく中のデータを取り出さんと復旧アプリでスキャン。まあれすきうするのはワードとエクセルの各ファイルくらいでしたが、ドキュメント名まで復旧できたのはごく一部。これから一つずつ開いて整理しないといけません。ああ。
※昨日完成したロングセーター、正しくは膝下までの長さでした。ほとんどワンピース。海賊王ではない方の。結構な重さでしたが、着てみるとそう感じない。かえって日課のプチスクワットがはかどりました。ええ負荷や。純毛はあれですね、暖かいというより寒くないという感じ。呪いのセーターの上に非公開の呪いのベストを重ねて、アームウォーマーとネックウォーマーを装着すれば、暖房を入れていなくても、上半身は全然冷えません。問題は下半身。来年までに毛糸のルームシューズなど作らねば。
ヂャンティ織りに初の歓びを見出した件
鹿島錦を始める前にすでに試したことがあったヂャンティ織り。当時はかぎ針編みの本を買ったり、魔法の一本針を買ったり、迷走ばかりしておりました。最近また編物にはまって、かぎ針編みの練習をしているのは前に書いた通り。ヂャンティに関しては放置も同然。大きい方の織り器で一色の細織りをしていた関係で、やたらと時間がかかり、楽しくもなかったわけですけど、片づけるために、買った当時のまま保管しておいた箱に収めようとして、中に入れっぱなしだった小さな織り器をしばし眺め、これならいける? とひらめいて試したところ、劇的に楽しくなりました。しかも今回は平織りです。ヂャンティの平織りと細織りは、織り地は細織りと同じ――と直近の本では紹介されています。でも私が見た感じ、細織りの方が目が細かい。糸の掛け方も違うので、岸の部分が違います。平織りは二つのアーチが重なるように出る。このアーチの部分をつないで、バッグや洋服を作って楽しむというのが、本来のヂャンティ織り。織り終わって作品を作るまでがヂャンティですよ。毛糸は300円まで。なお平織りはプレーンに、細織りは模様織りをしたい時に使う手法だそうですが、一色でも別にええでー。
いろいろな糸で試してみた結果、織り地の印象が均一化してくれるSeriaのオーロラウールさんが優勝。若干織りづらいですけどね。大小作ってみました。やはり小さい方が楽しい。
コットンヤーンだとしっかりした武骨な感じに。
中細ソックヤーンはスカスカ織り地。
レース糸は言わずもがな。
買ったばかりの頃、ちょっと織って疲れてそのまま捨て置いてを繰り返して、織りあげるまでに数カ月以上かかった並太毛糸の細織りはこんな感じ。
クロスステッチとかこぎん刺しが出来そう。私の場合は、もっとかぎ針が上達したら、レース糸でモチーフを編んで、縫い付けて使いたい。ヂャンティはつないでプルオーバーやワンピースに仕立てることが出来ますから、そういう楽しさもありますね。自分でステッチした服を着られるなんて、クロスステッチャー冥利に尽きるのではないでしょうか。そんな言葉があるかどうかを検索してはなりませぬ。
正直、鹿島錦と比べると、道具もチープだし、見劣りするなあと切ない想いを抱きながら時々取り出して手慰みにしていたヂャンティ織り。活路を見出して欣喜雀躍。平織りの癖のある糸の掛け方も覚えたでー。初心者でも一切縮まず同じ大きさで量産できるのも嬉しいですね。
※これまで持っていた本だけでは飽き足らず、ヂャンティ織り作品集を入手。メンズベストもあったでー。ヂャンティの平織りと細織りには伸縮性がないため、ゆったりめに作りたいところですが、小サイズで織って何枚要るんだって話。
※細織りの地に刺繍を使って織る技法もあると、ヂャンティ織り作品集の中に収録されていました。かぎ針編みと組み合わせたりも自由自在のようです。ただし上手な人限定。
※更新休止宣言とセーター完成報告の間に書いて下書きのままにしていた記事です。さすがにヂャンティまでは手が回らない。祐徳博物館のサイトによると、今年の博物館の展示は3月27日かららしいし。小物専任として、いろいろ小さき物どもを作らねば。
祝 呪いのセーター完成
おいでませ手芸沼へということで、年末から取り組んでいた呪いのセーターが無事完成いたしました。鹿島錦や他の手芸の合間を縫って、一月前後かかったかなあ。呪いといってものろさんの毛糸じゃないよSeriaだよ。祝いたいのか呪いたいのかはっきりしろとお叱りの声をいずかたからか頂戴しそうですけれど、相反する感情が私の中であざなわれていて、不即不離なんだわ。以前書いた通り写真をさらしますので、お目がつぶれる覚悟でどうぞ。
ああ恥ずかしい。
Seriaで適当に買ったごしょう産業(毛糸ピエロ)のオーロラウールを、これまた適当に編んでとじはぎをして、邪道なルートで作りました。ゲージとか何それ知らんしと適当に。まあストレッチ編み――ただし一番簡単と言われるピケ編み――ですから、体の線に沿ってフィットしてくれるため、別段取る必要もないんですけどね。目測程度で。反省点は多々ありますが、まずは自分をほめたい。独学で誰にも教わらず、古いストレッチ編みの本と数少ない動画だけで初歩的な編み方を覚え、小さく編んで大きくつなぐという実にファンキーな方法ながら、無事小森のおばちゃまリスペクトシルエットのセーターの完成までこぎつけたことを。わしゃ50メンズやで。
作り目と止め編みの手前のみA針で、残りはE針で、身ごろの部分は40 目×28段のパーツを前後で36枚編んでいます。袖は同様に46目×84段を4枚。襟は46目×10段を2枚。本当は先に編んだものの端の目に糸を通しながら編みつないでいく方が断然きれいらしいのですが、とりあえずはまあこれで。輪針もあるらしいし、マクラメの技法を使って伸縮自在のコードも作れるわけですけど、多分性格的に編物だけに専念するのは無理なので、ちょこちょこ隙間時間に小さく編んでため込んでせっせととじはぎ作戦を継続します。糸始末はストレスですがとじはぎは全然苦ではなっしんぐ。一番手軽な巻きとじながら。とじはぎくらいで音を上げていては鹿島錦は到底織れんのだわ。ちなみに毛玉取りも好きやで。
反省点は多々あります。特に猛省すべき点は、すべてを巻きとじで仕上げてしまったことと、編み上げることを優先したため、配色が適当なこと。予定より丈が長くなったのは多分ストレッチ編みで伸びるせい。編地と重力が手を組んだからで私のせいでは多分なし。膝上までを想定していたんですが、足首辺りまであります。 着てみたら膝下でした。どうしたもんだか。まさに着る毛布。市販の着る毛布など、この呪いのセーターに比べたら薄紙一枚、ティッシュもいいとこ。消え去れもこもこなくなれふわふわ。忌まわしき静電気の使徒どもめ。
これを着て旅行に出て東大寺を詣でてもいいのですが、大仏さんが悩殺されて、あふれる煩悩で木っ端みじんに砕けでもしたらと考えると恐怖のズンドコ。「国家的損失やないかい」と鹿から頭突きされること請け合いなので、ナイト用にいたします。そもそも純毛ですので激重。ロングサイズのセーターを編むなら、細い糸でないと重いのかーと、初心者丸出しの感想を抱いているところです。次はインナー用のベストを編もうか。
三日ほど全然織れていないので、今夜は鹿島錦メインで。私用で25日の総会には行けませんでしたが、なんと初心者教室から数年ぶりに会員副代表が選出されたとのこと。織りも人望も渉外能力も申し分のない方なので、まかせてよろし。会では数少ない標準語ユーザーやで。私は会では方言派。上の人たちは、特に役職に関しては「世代交代を―」と常々おっしゃっていますので、そういう点でも良きかな。