ウールは難燃性

 昔どこかの工場で大規模な火災が発生した時、大勢の従業者が亡くなった中、純毛のセーターを着ていた人達が助かったという話があります。出口にどれだけ近いかとか、本人の体力とか、考察可能な種々の理由はあったでしょうが、純毛のウールが燃えにくいのは厳然たる事実。調べた限りでは、純毛ウールが燃えにくいのは、繊維中に窒素と水分が多く、かつ、発火点が高い反面燃焼温度が低いからだとか(燃焼を持続させるだけの熱量が得られないってこと?)。難燃性の特殊な繊維が使われたものを除き、安価な化繊のセーターなどは、着火したら一気に燃え広がるらしいので、静電気のこともあるし、私は出来るだけ着ないようにしています。

 今回の石川の地震でも、大規模な火災が発生したとか。命あっての物種なので、全身ウールで固められるように、もっと編物の技術も向上させねばと心に決めた次第。

※鹿島錦の材料の経紙(西陣織の引き箔の流用)は、金沢の金箔が貼られています。生産者の方も、それから関係者の方も、どうぞご無事で。

※とりあえず溜まっていたポイントをYahoo! ネット募金に。いつも仕事でお世話になっている日本財団を寄付先に選びました。旅立っていったTポイントたちよ、被災地の一助となれ。

※2024/10/23追記。これを書いた時は純毛だと静電気が起きないと勘違いしておりました。純毛と綿の組み合わせなら帯電しづらいらしいです。天然素材かどうかが問題ではなく、組み合わせにより帯電しやすさが決まるそうな。