麻酔を打つならデ〇ィ夫人に

 由々しき事態ですね。熊の駆除に関して、自治体に抗議の電話がやまないのだとか。そりゃあ熊だって生きているわけですが、生きるということは他の生命を獲物として犠牲にすることであり、その獲物の中には人間も容易に入りうるという事実をもっと直視した方がよかないか。

 いっちょかみ好きのデ〇ィ夫人も、例の調子で「アメリカではー」とか言い出した模様で、いや、そりゃアメリカなら広大な国立公園もあるし、麻酔銃で眠らせてヘリで運ぶというも選択肢も充分有効に機能するでしょうが、日本のどこにそんな土地があるのかと。北海道ですらあやしい。ちょっと入ったところに送り返しても歩いてまた町中に出てきますよ、熊って強靭なんだから。

 殺さずに生かしたいのであれば、日本の場合は、まとめて動物園のようなところで飼育するしかない。そのために貯金なり寄付なりをしている人間以外が抗議をしても、結局他人事だから自分が現実をまるで認識出来ていないことに気づかぬまま好き勝手ほざいてんだろうなとみられるのが、物の道理というもの。

 そもそも正義も悪もそこにはない。あるのは崩れつつある自然のバランス。動物園以外には熊がいない九州の人間でも、さすがに熊と仲良く出来るとは思ってはいませんがな。

※以前、高齢の男性が、手塩にかけて育てていた熊に殺されるという事故がありましたね。あれなんか、育てていた熊可愛さゆえに、自分の人生が終わりつつあると自覚した被害者が、自分から屠られることで、十中八九直後に殺処分されるであろう熊とともに天国に行きたかったのではないかと、私は受け止めました。この方が生前に抗議したのであれば、私も無条件に認めざるをえないかも。説得力が違うもの。