糸を一本外す

 掛ける目を間違えていた糸を一本外しました。まあ、全体のうち六段くらいだから、自分で拾います。目も単純ですし。

 実は昨日から織り始めたのですが、糸色が何か違うような気がして二度解きました。今夜から改めて。織り始めて七年目に入ったし、自分なりの錦を追求したいのであれば、もっと色で遊ばないといけないかも。他の人の意見なんて知ったこっちゃありません。木目込みだって、緑のクマがあってもいいし、真紅のうさぎがいてもよい。今回はパステル系の糸でグラデーションを入れていこう。

※干支にはほとんど興味がないにしても、まあ、一揃えは作っておきたいところ。一応土台に関しては、虎と兎を確保しています。あまびえちゃんは、いじれば酉だと言い張れなくはないかもしれない。くちばし効果なり。それにしてもつくづく思うのですが、別に辰年に申と子の木目込みを展示してもよくないですか? 縁起がいい組み合わせだし。寅・午・戌、巳・酉・丑、亥・卯・未も同様に。

※桝の立枠、前に白金砂子で織ったことがあるみたい。糸は今様色。それで図案集の中に入れていたのか。包みボタンにしたものは、今職場でマグネットとして余生を過ごしております。

今朝方痛みが再発

 ぐおおおおと呻かざるを得ないほど肩に痛みが走りましたが、薬は飲まずに済みました。それにしても何とかならんの、これ。

 さて、昨日は肩を痛めるようなことを何かやったかなと思い返してみると、仁鶴師匠の「人形買い」を聴きながら踏み台昇降をしている最中、いきおいよく腕を振ったなあと思いいたって、反省。やはり夜間痛が消失するまでは、痛みが出ない程度のごくごく軽い運動が適切か。

 懸案の糸掛け作業はあと一本。昨日は二本掛けた時点で右腕がだるくて断念。本当に織れるのかわしは。

なぜ……

 AIを使って夢の中で見たいものの画像を作っております。

 時々「違う、これじゃない」というのが出来て面白い。

※失くしたと思った包装針、机の隅でピンセットの陰に隠れていました。辛い。

ぎこぎこは、しますぅー

 昨日糸掛けをしていて、愛用していた包装針を紛失。防音室の中にあるのは確かなんですけど、落ちた拍子にどこかの隙間に入り込んでしまったようで、なかなか見つけられずにおります。仕方なく特殊針セットの中に入っていた別の針を使って目をすくったのですが、やたらと拾いにくかった。やはり先っちょは曲がっていてほしいお年頃。それと、何でしょうかね、おそらく慌てていたのだと思いますが、前に拾ったものとまったく同じ目を拾ってしまって、ひのきの棒を一本無駄にしてしまいました。針に関しては探すより買った方が早いとはいえ、欲しいのは糸掛けに必要な包装針だけなんだわ。ダイソーでも他の特殊針とセット販売のみだし。どうしたもんだか。しかも後で気づいたけど、一番最初に掛けた糸、一目すくい忘れている模様。糸下三目になるべきところが糸下一目・糸上一目・糸下一目になっていて、想定外にも真ん中一目がこんにちは。こちらは糸替えの目を拾うときに修正できるので掛け直したりはしません。それもよかろう。よろしかろう。

 無駄にした材料の代わりを準備しないといけないため、昼休みはひのきの角棒をぎこぎこします。

※結局Amazonポイントで新しい針を調達。辛い。ところで昨日ようやく、以前調達し裁断したまま数ヵ月放置していたマコー社の本をスキャン。次にスキャンする本を裁断しようと思って、裁断機に手をかけたはいいものの、右腕にまるで力が入らず断念しました。わしの肩はどうなってしまったんじゃ。とりあえず日薬で処置。

謎症状出没

 糸掛けに必要な分は拾い終えていたのですが、保険として普段ヘラで済ませている糸ではない平織りの目を拾おうと思って、織り台の前に座ったところ、何かが変。視界がぼやけてよく目が拾えない。ものは試しと以前100均で買った安価なシニアグラスを掛けたらはっきり見えて、外すと途端にぼやける。

 謎の症状に困惑しつつ、再度安価なシニアグラスを装着すると、またはっきり。外すとぼやける。

 何か深刻な病気なんでしょうか( ゚Д゚)

※ネタで書いているのに「それは老眼では……」と言ってくる人がいるから困りもの。わかっとるがな。今回はあらかじめ釘を刺しておきますよ。実は普段使いの眼鏡の上にクリップ式の拡大眼鏡を装着し、さらにその上に100均のシニアグラスを嵌めるのが一番よく見えるんですが、あれは世を忍ぶ仮の姿で教室では見せられない。

※その後次第に裸眼でもはっきりと見えだしたので一安心。ただ、やはりかなり目が疲れるかなあ。昨日は一日限定編物天国に引っ越しておりましたので、今日午後から一気に掛けます。掛ける前の目を元筮竹で確保していたため、ヘラを起こせんくてわざわざ拾ったという顛末でございました。午前中は買い物やで。昼のお惣菜も買うてくるで。

さてリベンジる

 一体全体どんな汁よと言われてもくじけずリベンジりますよ。リベンジるんだわしはよう。今日時間をかけてユニットを綴じていて気付いたんですが、私の場合綴じる作業も面倒くさく感じるんだわ。ただの巻き綴じであるにも関わらず。だからもう出来れば綴じずに済ませたい。綴じたにしてもネックウォーマー程度にしたい。

 それと、一本針を再開しようかと、スキャンしてPC内に保存しているくるくる編みのセーターの本に目を通していて、やはり作り方としては、一切綴じない、ケージも採らないと作り方が理想よのうと思い至りました。

 古書で調達した本によりますと、一応ストレッチ編みにもクルクル輪編みする手法がありますし、増し目減らし目もなんとなくわかるので、両方が上手になれば、もしかしたら魔法の一本針の手法を流用して、セーターが出来るかもしれない。とりあえず編んでみないとわからないにしても。

 今編んでいるロングスヌードが終わり次第、増し目の練習のために三角ストールを編み、鹿島錦の包みボタンで作ったヘアゴムで留めてロード・オブ・ザ・リングごっこに興じつつ、ピケか、あるいは一応編み方はわかる昇龍の輪編みで腹巻を作ってみることに。

 14日の話し合いの結果がまだわからないのが気になりますが、多分施工業者が持ち帰って検討といった感じの流れかな。とりあえず1mの単位で織るには1m20cmくらいの経紙が必要になり、かつ、そのサイズだと別途特注になるということだけは皆さん知ってほしいのこころ。西陣織が主要な用途である引箔のベーシックなサイズは70cm程度で、それ以上は特注なんだって。鹿島錦で使う1m程度の経紙は、帯締めを作れる長さということで規格を作ってもらったとうかがったことがあります。それとね、たかだか90cm前後の長さとは言え、すべて手作業で一枚織りあげるのに、簡単な模様を一色で織ってたとしても、普通月単位の時間がかかんだわ。鹿島錦は規約で無許諾の販売は出来ないにしても、佐賀錦の方など含め、織り手に何かを作ってもらいたいと考えている人は、一年から二年くらいは製作期間を確保した方が無難。「今月中に」とかわがままを言う人は、絹糸でしばって海中道路におはようからおやすみまで放置しますよ。だいたいバッグその他を作るために、ずっと同じ模様で最後まで乱れさせずに織るとしたら、かなりの技術と根気が必要になるので、それこそ生地だけでン十万以上は平気でします。細糸や極細糸を使った複雑で精緻なものだと100万単位。1平方cmあたりの単価は、もしかしたら一帖120万――以前の100万から値上がりしたらしいで――の鍋島段通以上かも。考えてみたらこの間の文化祭も、展示作品をすべて販売したら、総じて一千万はくだらないですしね。そりゃ展示室に毎晩鍵も掛けるわな。

※編めもしないのにアフガン編みの本を買ったのは、ストレッチ編みの親御さんだから。

※本当にどうでもよいことなんですけど、数字を入力する時、半角にするか全角にするか、はたまた漢数字を使うかいつも迷う。基本は変換任せです。だって面倒くさいんだもん。

作れんかった

 ストレッチ編みのユニットが三枚編みあがったので試しにつなげてみました。だいたい80cm四方のサイズ全体にそこはかとなく漂う、これじゃない感。ううん、やはりこの手法でのセーター作成は無謀かもしれないということで、ひざ掛けさんとして余生を過ごしていただくことにいたします。いたしますったらいたします。長さにしても幅にしても、一部ぐちゃぐちゃになっているのは、綴じるときに強引に引っ張ったせいやで。始めたばかりの頃に比べれば、だいぶ上達したとは思いますが、独学の悲しさよ、なかなか大物作りに進めず。なんなら小物もまっすぐ編んで綴じるだけのウォーマー類くらいしか作れません。しかもピケしか編めません。いいんですよ暇つぶしなんだから。

 今ちょうど使いながら入力しているところ。それにしてもあったけぇ( *´艸`)

 とりあえずしばらく編むのを控えて織らねば。

※カード入れを作ると息巻いていましたが、目測を誤って痛バッグを買ったせいで、こちらも怪しくなってまいりました。うーん。本金を痛バッグに入れるのはいささかもったいない気がしますので、本金ノルマ→本金ストラップ類→帯→変わり経紙まで待つか。早くて二年くらい? 待てねえ(´Д`)

※普段はE針を愛用していますが、作り目だけA針にしたら、広がらずら済みました。もしかしたら止め針の手前でもA針に持ち替えたら、編み終わりの広がりも予防できるかも。早速この間解いた中糸でスヌードを作って実験。

忘れぬうちに

 今日の嬉野市塩田町のリバティの落語会の演目は

・寄席お囃子解説&金山はるさんの三味線と始さんのイケメンかっぽれ
・古今亭始さん「元犬」
・漫才 ホンキートンク
・三遊亭歌奴師匠「掛取り」歌奴バージョン
・林家二楽師匠 紙切り 客席からのお題は「花魁」「夏休み」「宝船」
・林家正蔵師匠「鼓ヶ滝」

でした。濃いよ。濃かったよ。そうして良かったよ。

 予約していた古代ローマの庶民の生活、八十八星座のあらまし、インドにおける占星術と天文学の歴史、および劉伯温の焼餅歌を解説した本を借りに鹿島市民図書館に寄って、その後鹿島郵便局にこの間のプリペイドカードの受け取り。窓口で「差出局は武雄郵便局と書いてありますが……」と言われたけど、わしゃちゃんと武雄の方に受け取り窓口を鹿島にしてくんろと連絡しておったんやでと説明し、無事受け取り完了。そのあたり抜かりはないわけよ。局員さん、反省しんさい。

 さらにコスモスとダイソーに寄ってから、いざ鎌倉とリバティに着いたのが、確か3時30分くらい。さすがにこんな時間には誰もおらんだろうと思っていたのに、すでに駐車場にはうごめく人影。しかも何やら見慣れたシルエット。近づいてよくよく見たらなんとうちの職場の看護師さん。わざわざ希望休みを入れてまで落語会にいらっさるとは――と刮目しましたが、実はそんなに落語に詳しい方というわけではないので、コアな話出来んのよ。無念。時間も早いし言葉を交わすのは後でいいかと、私もとりあえず奥の駐車場の方に車を停めて、4時頃玄関前に向かうと、そこにもすでにいらしている方が。いろいろお話をうかがっていると、地元塩田の落語愛好家らしい。「まだ開かんとよー」とおっしゃっていて、開場の5時までどうしようと思いながら、その方といろいろ話をしていたら、なんでもいつもはリバティの落語会は昼間に開催されるのだとか。その方も「夜にするてわかったとったら買わんやったとけ」と嘆いておいででした。高齢者が多いから、夜の運転は怖いですよねという話をした次第。どうでもいいですがホンキートンクの弾さん、その時間は会場周辺をうろうろしてはりましたよ。「楽しみにしています」と声を掛けた方が良かったんでしょうが、性格が著しくシャイなもので無理でした。やはり時間がネックだったのか、あるいは天気が悪くて寒かったからか、どうせなら一緒にとくだんの看護師さんと合流しつつ、「今日は寒いから早めに開けます」との関係者の言葉に甘える形で4時45分頃に入館しても、人が少ない。話によると当日券がかなり余っているらしくて、せっかくいらしてくださった正蔵師匠他芸人およびお囃子の皆さんに申し訳ない気持ちがいっぱい胸いっぱい。

 全席自由席ということで、まあ三分の一強しか埋まっていない感じでしたが、都合二時間半待った甲斐があって、最前列から二番目の席で鑑賞出来ました。皆最前列座りたがらないんだわ。私もそうだけど。二列目くらいが一番いいですよね。舞台からいじられないし。

 普段は裏方金山はるさんがスポットを浴びた寄席お囃子解説の直後に高座にあがったのは、もうすぐ真打の古今亭始さん、コロナ全盛期にやっていらした古今亭を知ってもらおうという配信はいろいろと機器の操作に失敗しがちでしたが、落語はしっかりした感じ。まあ志ん輔師匠仕込みですし。でも元犬であれだけはっちゃけた感じを出せる人だとは意外。もっとなんか気取った感じでやるのかと思っていました。←偏見 ちなみに元介護福祉士らしいよ。イケメンかっぽれも初めて見た。自虐的に「イケメンじゃないですよー」とネタにされていましたが、そもそも住吉踊りのイケメンかっぽれ自体若いというだけ以下自粛。

 ホンキートンクの漫才も配信以外で見るのは初めてでしたが、遊次さんに流れる金翁師匠のDNAがもうね。泣けてくらあ。笑わなきゃいけないんですけど。それはそうと弾さん、もしかして途中の激しい動きで足の筋痛められたのかな。「痛っ」とか言われていたけど。ネタに言及すれば、北斗の拳は私のツボでした。多分年齢的にわかっていなかった人も多いと思います。YouはShock。

 歌奴師匠の掛取りはほぼ改作。皆自分の得意ジャンルを入れてきますね。市場師匠の歌みたいに。地方公演だから遊んでらっしゃるのかな。今回は相撲の取り組みと寅さんが入っていました。芝居の方に時間をかけて魚屋の金さんはさらっと流す構成は新鮮。さすがイベントのために自腹で寅さんの衣装をあつらえる方だけあって、しっかりと寅さん愛が伝わってまいりました。仲入り中に後ろの方の席から「この人も三遊亭の一族ばい」的な会話が漏れ聞こえてきたのも私のもふポイント。一族ちゃう、一門やでと耳元でささやいて差し上げたくてたまらなかった。まあ、三遊亭といっても圓歌師匠の系列ですからね。調べたら圓生一門より故金翁師匠の一門の方が近いみたい。

 二楽師匠は、何度も何度も何度も何度も同じ話をしていらっしゃるのに、なんでああして笑っちゃうんでしょうね。花魁と宝船はともかく、私の斜め前の方がリクエストされた「夏休み」というお題にはのけぞりました。今絶賛11月やで。

 トリの正蔵師匠は、なんというか、声だけ聴くとタッチのキャッチャー(古)。グスコーブドリでも声優をされているらしいけど、私の中ではタッチのキャッチャーなんだわ。名前が出てこないあのキャッチャー。達也とバッテリーを組むことになる。どうでもいいですかそうですか。なお不詳わたくし、常々当代の正蔵三平兄弟には、滑稽噺より人情噺を極めてもらいたいと考えている口です。圓窓師匠の持ちネタでもあった、鼓ヶ滝という若き日の西行のことを描いた話は、それ自体が演じ手を択び、何らかの文化的背景や文学的素養を持っている人でなければ表現しきれないものがあるような気がします。圓窓師匠の場合は俳句か。正蔵師匠の場合は落語ですね。祖父から二人の息子に至るまで、一族郎党噺家尽くしの海老名の家に生まれたという裏打ちがあるからか、正蔵師匠の鼓ヶ滝には、何やら妙な説得力を感じました。あれでケンタッキーの下りだけ外してくれればよう。もしくは西行ではない誰かが読んだということにしてくれればよう。

 奇しくも、次のSAKURASの落語会は、正蔵師匠の元義兄の小朝師匠。こぶ平時代に「仲が悪い」って話がよく浮上していましたよね。今はどうなんでしょう。そんなことも気にしつつ、12/9の落語会も楽しんできます。次回は全席指定で、ぴあだと選べもせんかった。M列ってどこやのん。

 明日は昨日拾った目に糸掛け。今日はもう織る気にはなれないので寝ます。いつかペペ先生も呼んで欲しい。

これは掘り出し物

 五十年前に発行された染織と生活第3号が届きました。本丸の更紗特集はとりあえずすっとばして、先に鹿島のことを紹介した記事を読んだのですが、てっきりコラム程度の紹介とたかをくくっていたら、独立記事やんけ。井手センセや佐賀大学の石井センセの御本など、一部の専門書を除き、ここまで詳細に鹿島錦と佐賀錦に関して的確に解説された本は見たことがないと現会員の私が断言できるほどの、圧倒的な完成度。これは必読。読まなきゃダメ。ダメダメダメ。

 土日で早速スキャンのすけ。今日は午後から落語会に行くんだわ。郵便局やSeriaでの用事を済ませてからまっつぐ行きます。まっつぐ。

※文中の「久保白」は多分「久布白」の聴き違い。幸いというか残念というか、記事中にせくすぃ大先生は掲載されてはおらず。したがって私が悩殺されることもありませんでした。守れたでわしの脳細胞。